名古屋人として来るべき東海地震に備えて【1】
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金環食にスカイツリーと、上ばかり見るのはそのくらいにして。
足元に視線戻そうぜ。
●はじめに
当ブログをご覧頂いている方々にはご承知の通り、当方は東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)にオフィスビルの11階で遭遇、帰宅困難になるとともに、千葉市内自宅では一部家具の倒壊などの影響を受けた。しかし、人的な影響や、液状化に代表される建物への被害はこうむることは幸いにもなかった。
そして転勤で名古屋に来た(戻った)わけだが、これは首都直下や、アウターライズ余震の影響を免れる一方、より巨大な地震への備えを要することを意味した。東海地震である。
ぶっちゃけこちらでの反応を見る限り、東北地方太平洋沖地震は「他人事」とする印象がぬぐえない。テレビに映った被災地の事態は、まぎれもなく近未来の東海地方の姿そのものであり、本来ならしょんべんちびりながら防災グッズの手配に東奔西走して然るべきである。が、当事者意識を全然感じないのだ。そこでここでは、最新の知見をもとに、東海地震で何が起こるのか、庶民レベルで恬淡と怖いことを書いてゆく。
1.おさらい。我が家における東北地方太平洋沖地震
(1)オレ
会社、オフィスビル11階。ちょうどコーヒーを入れたところであった。
揺れの始まり(初期微動)から、ゆらゆらとした横揺れ(主要動)への遷移時間、その揺れ方から、二日前(3月9日)の宮城県沖と酷似していると推定した。1分半すぎ、更に大きな揺れが到達し、ビルはきしみ音を上げながらゆっさゆっさと揺れ始めた。これは大きい。ビル保安システムが警報を出し、地震感知旨放送が流れる。ちなみにビルおよび携帯電話の緊急地震速報に反応はなかった。
この時点では揺れのパターン及び大きさから、30年以内に99%と言われた宮城県沖地震本体が到来したと推定。
妻にメールを飛ばす。揺れは収まらない。揺れ始めから3分ほどで長周期振動に遷移し、ビルはギギギギときしみ音を立てながら、大きな船のようにゆっくり動く。移動書棚がレールの上をあっちへゴロゴロどーん、こっちへゴロゴロどーん。ただ、何も落ちてこなかったこと、ガラスや什器等何も壊れなかったこと、停電しなかったことは、何よりの幸いであったかも知れぬ。パニックは起こらず、みんなヘルメット被って業務を続けた。
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