さよならボイジャー
タイトルの解説:小松左京の「さよならジュピター」が映画化されて、ユーミンの「VOYAGER」を主題カニした…ちゃうわ、何しとんねんATOK、主題歌にしたわけですね。
ボイジャー1号(1977年)が太陽系の端に到達したようだ。178億キロ。光の速さでは16時間。
星と星の間…恒星間空間というと「静寂な光と闇の世界」というイメージがあるが、実際にはそうでもないようだ。数多の高エネルギービーム・放射線が飛び交い、応じて生成された電磁波を検知しているようである。最もこれは太陽が粒子・ビーム・電磁波をガンガン出していることからも当たり前で、むしろ太陽のそうした活動の故に、外宇宙からの毒電波侵入が阻止されている、というのが真相のようだ。静寂なのは太陽風の及ぶ範囲「ヘリオスフィア」の中だから、と言える。我々は太陽に守られているのである。
いわばボイジャーは「嵐の大洋」に出て行くわけだ。
誰も知らない世界へ。
何の情報も無い空間へ。
帰ることの無い旅路。
プルトニウム電池はあと10年。
終われば、地球との通信も途絶する。
相手を知ることも、自分を知らせることも、もうない。
旅路の果ては誰も知らぬ。
仮に、同じミッションで有人の募集があったら。
地球に帰ることは無いとあらかじめ判っている、しかし人類の誰も知らない世界へ行ける、となったら。
それでも応募する人はあるだろう。なぜなら、それ以上の冒険は無く、命をかける価値があるからだ。
地球上の、下らない、諍いや言いがかりとも、永遠におさらばできる。
地球よりも、はるかに激しい現象のまっただ中の方が、地球よりも静寂なのかも知れぬ。
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