Accuphase meets Blu-Swing
再生モード:ラインストレート、但しピュアダイレクトに非ず。これによりサブウーハが動く。
祭りも終わって子供が寝てしまうと、ようやく大人達に平穏が訪れる。
いたずら防止に貼って置いたオーディオラックのテープを剥がし、CDプレーヤにBlu-Swingを飲み込ませる。
アンプのヒートランは済んでいるので、TOCを読み込んだらすぐにスタートだ。
「お、ジャズじゃん。いいねぇオレこういうの好きだよ」
僅かな休みに新東名を走ってきた弟がのたまう。模擬店で余ったというニッカウヰスキー。ヒゲのオヤジがトレードマーク。それから、かき氷になり損ねた大きな氷。
「かち割ってロックにしようぜ」
「いいねぇ」
サウンドはトラック3「HITOHIRA」だ。抑制された女性ヴォーカル、リズムを刻み、きらめくシンバル。
「日本語じゃん」
「日本のバンドだもんよ」
少しアンプにパワーを食わせる。深夜だがうるさく感じないのは歪みが少ないからだ。再生系はもちろん、録音から気を配らないとこのようには鳴らない。
氷がカラリ。
メインスピーカ・BOSE363というのは音自体は実はゆるい、柔らかい系統に属する。比してヤマハは少しきらめきを持って高解像力を持ってたたき込むアンプであって、結果バランスが取れて心地よい響きを作る。
2本のスピーカが音場を形作る。音だけだが、ヴォーカリストがいて、ドラムがあって、と明確に結像する。
「いいよな」
「ああ、いいよな」
言葉は要らない。なぜなら「音」は既にあるから。
少し、指を鳴らして。
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