惜別の携帯電話
「iPhone5を発売日にお渡しできることになりましたので確認のお電話です」
N101→N206→N209→N505→W43H→あるばーのばろーね・・・1992年5月に始まるわが携帯電話歴である。見ての通り途中で茸から庭にMNPしている。
N101は前も書いたが、デジタル携帯電話の初号機で、端末価格11万円。
「はい?」
間違いではなく11万円で、新入社員じゃ手が出ないのでレンタル契約とした。連続待ち受け33時間なので予備の電池を常に持っていた。アルミのボディで真っ黒で、ずしりと重くハイテク機器のにおいがした。
206のころには一般普及が始まり、ちょうどPHSと顧客獲得競争、伴うハードの価格破壊が始まったところだった。既にプラスティックの軽薄な機械であった。そして209はiモードによるネット接続を可能とし、携帯電話が「ケータイ」として女子高生のおもちゃになったころ。505は初めて手にしたカラー端末だった。もうこのころにはすごい機械を持っているというありがたみは全く消えた。
庭に脱したのは主として茸の窓口対応のひどさとワンセグ目的。初au機W43Hは全部入りの端末で、「何でもできる電話」というより「電話付の携帯情報端末」と言った方が似合った。いじりまわして遊んだ。ソニエリは丁度ついったーを始めた時期と重なり、ネット接続がメインになった。電話がネットに手を出し、ネット側に飲み込まれる。20年の変化そのものの流れの中に居続けた。
比してiPhoneはネット端末側からのアプローチである。手のひら操作のネットPCが通話可能となったもの。これが出たとき不思議な話だが「目新しさ」は感じたが「斬新」とは思わなかった。タッチパネル式を手のひらサイズにした、それだけだからだ。ただ、手のひらサイズにしようと考えたところがアイディアだった。
機能面から見て、ソニエリをあいぽんに変えて新しい地平が開けることは何もない。なのに変えようとするのはネットガジェットとしての使い勝手を重視してのことだ。主客転倒・パラダイムシフトを図ろうというわけである。カチカチするよりスリスリした方が多分スムーズ(カチカチでスリスリするとスムーズではない)。
りんごかじるまであと1日。
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