泣く娘
町内会のお祭りから帰ってきた娘が布団に突っ伏してわんわん泣き出す。
「何かされたの?」
「ちがう!放っといて!」
悲しいと言うよりは悔しい、そんなニュアンス。
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夫婦して眉をひそめるが心当たりはあって。
「友達があまりいないようで、ケンカしてる事も」
娘は自分から友達になろう、遊ぼう。と声を掛けて行くタイプである。仲間が芽生え育ち増えて行く楽しさを知っている。
4年から転入したが、比して3年間で人間関係は出来上がっているのであって、外様が入り込む事は中々難しい。および、
ちょくちょく書いてるが、名古屋は排他的だ。
転入初日、名札が無いと教員にどやされ、前の学校のを付けていったら変な名札と詰られた。そんな地域である。
「人口200万の田舎と」評されるがその通り、田舎の悪い部分がこの排他な思想だ。郷には入ればとは言うが、何も知らない相手に違うからと難癖付けるのは少々異常である。~かも知れないという所へ頭が回らない。回さない。
「ああ、そこなら名駅からこう」
「めいえきって何ですか?」
「名駅知らんのかね」
良くある光景だが名古屋駅を名駅と呼ぶのは名古屋人だけだ知るかバカ。
これはよく言えば東京・大阪どちらにも絆されないオリジナリティを生んでるということになるが、悪く言えば井の中の蛙である。
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「どうしようかねぇ」
「いずれ人生似たような経験する事があるはずで、考えて乗り越える事に意味はあるとは思う。ただ辛いならムリする事は無い。転勤を申し出る」
娘はマニアックな見方に転じたプリキュアはさておき、Eテレの幼児番組を未だに見てたりする。惰性なのか現況拒否による赤ちゃん返りなのか。千葉の生活や友達の事を口にする事もしばしば。
ただ、救いは何せ以前住んでいたので、当時の顔なじみに会いに行くのは不可能では無いこと。
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傷付く姿を見るのは辛いが、傷付かない人生はあり得ない。
そして自らの傷は人を傷つけないための優しさに変わる。
今はそこを信じてみる。
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