発達障害、ねぇ
母子手帳に「パーセンタイル」のグラフがあるのをご存じの方は多いと思う。子どもの身長体重をプロットすると、子ども全体の分布のどの辺にいるか分かる、という奴だ。こと、あれをはみ出しただの、真ん中平均に無いだの、と不安がる親が多いと聞く。あれは「あんな感じでばらつくし、グラフにしても一直線になりませんよ」程度の目安に過ぎない上、90パーセンタイルだから、10人に1人は上下にはみ出して当然なのだ。要は減るとか極端な変化があったなど、異常検出に使うのが目的である。本来ならMTシステムにぶっ込んでマハラノビス距離を求めてやればいいのだが、手計算ではムリであって(逆行列演算をやる)、誰かスマホやタブで使える母子手帳アプリ作れ。
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と、書けばそう、記事のお題目、発達障害も「障害」か?と骨折れる位首を傾げたくなるのである。義務教育とは教育を受ける/受けさせる義務に過ぎず、一定以上理解しなさいという意味では決して無い。オレの小学校の成績表なんかひどいもんだ。1から5まで全部ある。「逆上がりは出来ないが電車の駅名は驚くほど知っている」うるせえバカヤロ「理科のテストは満点だが算数が今ひとつ。どうしてこうなるのか理解出来ない」図鑑のモノクロページまで読み込んでるガキが小学校の理科テスト如き満点取れんでどうする。「考えて」んじゃねぇ「知ってる」んだ。
ちなみに。
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問:バッタはどこで呼吸しているでしょう 答:気門と気のうと気管 採点:×
(気のうは気嚢だが小学生でこの字はムリ)
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…ええ図鑑抱えて職員室に抗議に行き、ギャンギャン文句言って泣かせたよ「先生は嘘つきだ」ってね。松本先生ゴメンよ。でも「お腹」なんて大ざっぱな答えは、そこに他の器官があることを知ってる男の子のプライドが許さなかったのさ。
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要は、オール5当然のエリート官僚やお医者さんにはワカランかも知れんが、子どもの得意不得意・得手不得手にはムラがあると言うこと。興味が持てないもの積極的に知りたがれとかそれムリ、っていうか知ろうとしないで当然じゃねーの?ってこと。それが成績に出てきて「おかしい」とのたまう。それ自体「おかしい」。
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「でも理科数学が出来ないのは論理的思考が出来ない裏返し」
「嫌なものを努力して克服するのも学習の一環」
それは否定しない。前者は社会人として必須だし、後者は人生よらず誰にでも遭遇すること。
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でも、それ、小学生が1年とかのスパンでケツかっちんでどうにかしなきゃいかんのかね。むしろ急かしたり押しつけることによって更に拒否感(恐怖)を持たせるとは思わんかね。
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人は機械じゃない。それぞれにそれなりに。そして、どんなジャンルの「好きなもの」であっても、それを突き詰めようとすれば、必ずいつか基礎となる学問や考え方の習得に迫られる。
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その子がにっこり笑って 取り組めるもの。それを見つけてあげるお手伝いが、最初にすることじゃないの?
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