名古屋人として来るべき東海地震に備えて【7】
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ここまでの情報を総合する限り、「東海地震は何の前触れもなくやって来る」と考えた方が良さそうである。b値の低下、すなわち地震が減って静寂と安心という名の油断の最中、それはやってくる。
「じゃぁ学者の地震予知は何をしようとしてるんだ?」
彼らが捕まえようとしているのは「プレスリップ」である。巨大スケールの地殻変動がゼロtoイチで始まるはずがない。徐々に動き出し、大きな変動へ発展するという経過を取るはずだ。その「徐々に」・・・プレスリップを多数かつ高感度のセンサで拾い上げようというのである。伴い、小さな地震として観測されるかも知れぬ。
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でも、現状出来るのは、その程度。何日後とか、そういう予見は出来ない。近代的な地震科学の勃興は明治。以降地震計が記録した南海トラフ系の地震は44年東南海・46年南海の2回だけだ。その前は江戸の記録や個人・藩の記録や日記になってしまうのである。地下構造の調査は進められているが、静岡沖から四国沖という距離に対して、分かっている範囲は余りにも狭い。
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ただ、「東海地震予知情報」(警戒宣言。総理大臣が発表する)が出た場合、地震が来る来ないにかかわらず、解除されるまでの一定期間、交通機関・商店・ATMは軒並み止まるので、応じた日頃の備えは必要である。
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シミュレーションしてみよう。東海・東南海・南海三連動。マグニチュード9.0。
まず、それでも海底地震計が引っかけて緊急地震速報が動くはずである。余地は5~10秒ということになる。
ウェザーニュースの「The Last 10second」で東海地震をシミュレーションさせるとこうなる。
東南海
南海
東北地方太平洋沖地震
そして主要動が来る。地盤の破壊に3分。揺れ全体が収まるまで6分。ただ、その頃には最初の余震が生じてそれと繋がっているかも知れない。スマトラでは7分揺れた。ちなみに、兵庫県南部地震では文字通り突き飛ばされるような震動になったが、ここまで巨大だと逆に「鋭い震動」にはならない。動く質量が余りにも大きく、ゆっくりとしか動かないからだ。ただ、その揺れ幅は大きく、そして継続時間は長い。
震度5弱。横浜。ビルでも共振点で揺らされるとこの通り。
震度5強。東京。ああ鉄道模型が鉄道模型が
震度6弱。京成成田駅
震度6強。仙台市内
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1.巨大な揺れに人は翻弄されて動けないものと考えよ。まずどこかに潜り込め。
2.火元については、消せるなら消す。何より離れよ。主だったガス会社ならセンサー付きで元栓が閉まる(ガス会社に確認のこと)
3.そして揺れが我慢できるレベルになったら所定の場所に逃げよ(完全停止まで待つ必要はない)。たとえ家が無事であったとしても逃げよ。火事で追って逃げ場を失う可能性がある。津波が来る可能性がある。
4.逃げる際には、ガス機器のスイッチを切り、電気のブレーカを落とせ。万一の漏電や電気機器の故障による内部出火防止のためだ。
5.少なくともiPhoneの場合、充電が途切れるとバックライトが点く。これは、枕元で充電しっぱなしにしておけば、停電と同時にバックライトが点いて当座の照明になる。もちろん、緊急地震速報は起動しておく(ごめん、あんどろ系はわからん)
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↓よく出来たシミュレーションである
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