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2013年3月12日 (火)

名古屋人として来るべき東海地震に備えて【終】

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最後に行動シミュレーション
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●緊急地震速報
・路上
ガラスなどが落ちて来るので、直ちに建物から距離を取るか、建物に入る
・建物の中
机の下など頑丈なところに身を隠す。最悪、カバン等何等かで頭部を保護し、姿勢を低くする。天井からの落下物、什器の倒壊に注意。火元にいれば火を消す。その際、高温の調理機材からは身を離す。
・地下街
建物の中に準ずる
・車中
ハザードを炊き、左に寄せて止める(避難路として道の真ん中を空けるため)。
・電車内
自動的に急停止する。立っている場合は姿勢を低くする。電車はサスペンションが付いているので揺れは大きいが金属の箱である。びびるな
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●地震動
歩行困難な揺れは最大5分は見積もる必要がある。机の下等に入れた場合、動いてはならない。そうでない場合は落下物に注意する。
屋外はガラスの飛散、建物倒壊がリスクとなる。道の真ん中に移動を推奨する。
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●地震後
可能な範囲で初期消火・人命救助を行い、所定の避難場所へ移動することになる。この時「間に合わない」場合は、家族ならさておき、他人であればこだわってはならない。あなたまで死んでどうする。一人一人の「自分が生きる」が全体の命を救う。「津波てんでんこ」地震自体然り。
この際、名古屋の「100メーター道路」等広大な道は、見栄もあるがそれ以上に戦災を受けての防火帯の意図が大きい。これら大きな道の真ん中にいることは当座の安全を保障する。名古屋駅周辺の高層ビル群は逆に避難先になっているはずなので、中にいる場合はそこから出るな。
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●津波対策
地下街からは出るべきである。名古屋駅周辺は高層ビル群へ、栄地下は久屋大通へ出よ。名古屋と栄は2本の地下鉄でつながっている。名古屋駅周辺が水没したり、堀川を津波が遡上した時、栄地下に水が来ないという保証はない。
名古屋駅以西は実はめぼしい高いところが無い。JR関西・近鉄・あおなみ線沿線であれば駅の高架が使えよう。他は高層マンションとの契約、津波避難ビルの配置等、行政の対応が待たれる。
名古屋駅以東であっても東海豪雨で浸水した場所は注意すべきである。地盤沈下で水面が上昇するため、津波が遡上するリスクを伴うからである。
Map493
出典8
ここに濃尾平野の古代地図を示す。関東がそうであるように、濃尾平野も古代海面すれすれの平地で、木曽三川の堆積物と寒冷化による海洋後退で平野化した。「枇杷[島]」」「清[州]」「鳴[海]」「守[山]」これら地名は往時の反映である。従い、現有河川周辺も津波による浸水リスクがある。東海豪雨の浸水マップで浸水歴がある場合は、高所への避難が推奨される。
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●液状化
上から続くが、中でも庄内川や矢田川、天白川は流路をたびたび変えており、伏流水を地下水として利用できているところも多い。これら地域は3.11の内陸で見られたのと同じ液状化、そして沿岸の埋め立て地域は3.11浦安で見られたのと同じ液状化のリスクを伴う。
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●まとめと今後の課題
「東海地震」の危険が指摘され始めて40年近くが経過した。しかし実際来るとなったらどうよ、として見た場合の「判っていること・できること」は見ての通りで、3.11を鑑にようやく具体的に動き出したというのが実際のところである。「賢者は歴史に学び、愚者は経験で知る」とか言うが、現状では愚者である。そしてこの場合愚者は死を意味する。むろんリスクをどれだけ見積もれば充分かという議論はある。しかし例えば貝塚や神社の位置など「太古よりあり続けるもの」は、それでも限界点が存在することを示唆しよう。
現状最悪の「被災後の名古屋」を書くならば、名古屋駅以西は広大な領域が水没、東側は火炎に取り囲まれ、わずかな道路や公園で人々が一夜をやりすごす、という文字通りの地獄絵図に行き着く。そうならない対策を書くならば、老朽建造物の改修、街路の拡大といった行政レベルの対応の他、初期消火など日ごろの訓練、など個々人の活動に帰着する。そしてもちろん、個々人が自分の生活エリアで「ここで事が起きたときはどう行動するのか」決めておく必要とその訓練が欠かせない。
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なお、当ブログでは名古屋に限定した書き方をしたが、震源域そのものに含まれる静岡、数分で津波が到達する高知などは、よりハイレベルなリスク見積もり、対策を講じることが当然必要となってくる。震度7の揺れが収まらない中で津波が来るなど正直、どうすればいいのか自分も判らん。揺れの翻弄に打ち勝って逃げろというのか。
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ただ現状、少なくとも、予測マップ等は精度や見積もりの甘さはあれど、各市町村単位で揃っているようである。この記事が見られるということは、応じてアクセスできるということであるから、あなたの生活エリアのリスクを把握し、プランを立てていただきたい。そしてその際は「倍半分」という設計屋が良く使う言葉が参考になるだろう。倍ならどうか、半分ならどうか、古地図で昔の地形や川の位置、貝塚や神社の位置を確認しておくのも良い。
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3.11の人的犠牲は関連死を含めて2万を超えた。21世紀に万単位の自然災害犠牲など、あってはならないはずだった。それは伊勢湾台風の時にも言われた「近代的になったので多くの犠牲は出ない」という過ちの繰り返しに他なるまい。
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南海トラフ地震の被害を抑え込むこと。それが2万の犠牲に対する最大の慰霊である。我々は、絶対に、同じ過ちを繰り返してはならない。そして行政はコストのゆえに尻込みしてはならない。そのために多少税金が上がるくらいで文句を言う日本人はいない。それこそ輪中構造など共同出資で獲得した叡智ではないか。
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東南海・南海地震から67年、安政東海地震から159年が経過した。安政の前の東海地震は宝永地震(1707)その前は明応地震(1498)であって、明応地震-宝永地震が209年。宝永地震-安政地震が147年である。すなわち何ら誇張なく「いつ起きてもおかしくない」のである。
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我々は危機に直面している。(終)

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