ソニーさんへ
経験上、ソニーの「50万以上のAVハード」(ハードAVじゃねぇぞ)と、イヤホン・ヘッドホンを除く「スピーカー」はイマイチ不人気という認識である。だが数百万するテレビ局用機器は逆にソニー以外は殆どぶっちゃけありえない(頑張れ池上)。
.
現状、「音楽を聴く」というスタイルは、ネット接続可能なポータブル機があれば完結してしまう状態にある。そこでDLして聞けてしまうからだ。スピーカーで室内に出したい、のであれば、その再生機を「ドック」と呼ばれるアンプスピーカー一体機に突っ込む。それで終わりだ「オーディオコンポーネントを揃える」「CDを買う」往時当たり前だった条件が今は二つのハードルとなっている。元々「部屋で聞くもの」だった音楽を外に持ち運べるようにしたのが他ならぬソニーなのだが、その自ら開拓したスタイルに逆に自らの足元を掬われるとはなんたる皮肉か。
.
さておき。
.
娘は現在小学五年生である。もうあと1~2年しないうちに自分専用の機器を欲しがるであろうとみている。その場合現代では将来も見据えてPCが必須で、加えて生ぬるい音を聞かせるつもりはないので、ディスクメディア対応ノートPCにウォークマン、ここにDAコンバータ(以下DAC)・アンプ・スピーカという構成となるだろう。ここでPCは音楽サーバであり、「radiko」突っ込んでチューナであり、ウォークマン用の出し入れ口である。であれば、別途必要なのは物量を要するDAC・アンプ・スピーカーとなる。という考えによる。
.
と、した場合。
.
ソニー製品のラインナップはこの流れを受け止められるか?
.
・ポータブル機だけ
・ポータブル+ドック
・ポータブルからの信号を受けられるDAC或いはDAC内蔵機器
・アンプ
・スピーカー
.
http://www.sony.jp/audio/
ん?んん?
.
ここで、DAC・アンプ・スピーカの存在は時々書いてる「ハイレゾ音源」にも対応出来るので柔軟性が増す。逆に言うと、ポータブルからランクアップを図る場合、ポータブルの能力やデータレートで制約を受ける。それで充分なら何も言わないが、鋭敏な十代の耳にショボイ音を聞かせるのは何とも勿体ない話ではないか。好きな歌手の好きな歌をよりよい音で聞きたいとは思わないか。このことは、「テキトー」なポータブル機では「テキトー」なユーザで止まってしまうことを示唆する。ジャズやクラシックなどアコースティック系への目覚めにも繋がらない。すなわち、ユーザの涵養・啓蒙という点からも「リニアPCM」を本気モードとしてどんなグレードであれ備えるべきが正しい選択とオレは信じる。
「ES」を買えるようになるのは就職して独身貴族になってから、である。その時音質に目覚めていないとその先は絶対に見込めない。であれば、そういうユーザになるよう導いて行くのが王道であろう。10年計画だ。目先の挙動にうろたえては何も出来ない。
.
親が音キチで、子どもにも応じた性能の機器を率先して買い与える。
.
現状、我々がその最後の世代であると言うことを今一度認識頂きたい。次の世代に繋げられるかどうかは、応じたハードがあるかどうかだ。
« くわくわネットワーク(KKN)? | トップページ | 次のパソコンどうしよう »
コメント