大地深奥590キロより
※2015年5月30日小笠原沖M8.1についてはこちらをご覧下さい。
しれっと書いてあるマグニチュードは8.2である。
ものすごい地震である。
目立たなかったのは震源が深かったからに他ならない。ただその代わり日本の半分で揺れを記録している。
深さからして太平洋プレートであろう。
「Newton」のイラストに落書きしたが、この矢印の遥か先地球深奥で揺れたことになる。これは何を意味するのか。
.
3.11は、このイラストで衝突状態にあった北アメリカプレートと太平洋プレートの衝突の均衡が崩れ、北アメリカプレトが太平洋プレートの上にせり上がった事象である。これはひっくり返すと、太平洋プレートを支えていたいわば「つっかえ棒」が外れたことになる。
.
2つ力が発生する。太平洋プレートは自重で落ち込もうとする。地上に残ったプレートを引きずり込もうとする力。下の方を圧縮する力。
.
上から圧縮される力。
.
地球物理学上、プレートは地殻を構成する板である、厚さ数十キロと言われるが、海溝帯ではより深くマントル中へと沈み込み、700キロ程度でマントルの密度に屈する。この屈することでそもそも地震が起きるし、上から圧縮されるとなればさらにその確率は高まる。今回はこうしたメカニズムで起こったのだろう。ちなみにこの手の深発地震では過去最大級だったとか。
.
さて注意しておくべきはこの後である。圧縮する方は屈した。
引っ張る方はまだだ。引っ張る方、それは言わずもがなここで何度も書いているアウターライズ地震である。
★2014/4/2追記。この地震はいわゆる深発としては過去最大だったそうな。モスクワやドバイでも有感レベルにあったという。なお、追記時点の震源深さは609km。マグニチュードはMw8.3である。
★2015/05/30追記。小笠原で682km/M8.1が発生。
« 進め!メイドインジャパン! | トップページ | 年食ったのかな(´ω`) »
コメント