第2次宿題解決大戦~自由研究~
「研究の経過はオレのブログ丸パクでいいよ。それで?メダカが順調に生きて行ける、子供が育つ仕組みができました。これで君は何を言いたい」
「んーと・・・命を大切にしましょう」
「それ全然関係なくないか?なぜそう思った」
「すぐ死んだし」
「判った。尊重しよう。でもな、それだと間が抜けてるんだよ。『命を大切に』だけなら、メダカを飼ったかどうかどうでもいいじゃん。もう一度判ったことを考えよう。エアポンプが作る水の流れすらもストレスになったわけだな。メダカには」
「うん、あとヤゴにも食べられた」
「つまり敵がパクパク食う。ひとつヒントをやる。メダカがすごい数タマゴを産むのは、その位産まないと生き残れないくらい食われる、死ぬ、ってことなんだよ。それが、『順調に生きていける仕組みが判った』、ことから、裏返して、『判ったこと』、なんだよ。つまり『簡単に死ぬ』んだ。さぁ、これなら『命を大切にしよう』につなげていい、でも、それが終点じゃない。大切にするとはどんなアクションだ。研究結果どうだった。また裏返してみよう。大切にしない行動って何だ?メダカが死んだ原因は水の流れと、もう一つ何だった」
「水を汚す」
「そうだな。しかも少しの汚れでもメダカには大ダメージだ。メダカが住むのは田んぼ。田んぼの水は川から取る。川には人が使った水が流れるし、空気中を落ちてきた雨水が加わる」
「空気もきれいに」
「そうなるな。人間にとって『ほんのちょっと』と思ったことでもメダカは死んでしまった。みんなが『どうせほんのちょっと』と思ったらどうなる。ほんのちょっとが集まって『たくさん』になる。そりゃ野生種減少むべなるかなだよ」
..
●まとめ
・メダカが生きて行くのに必要な条件がわかった
・メダカは人間には「たいしたことない」と思うような変化も命に関わるストレスになることが判った
.
「だから」
.
●思ったこと
・命を大切に、と思うなら、生き物がどう感じるか、どんな影響を受けるかをきちんと知ることが必要
・少しでも空気や水を汚さないよう、ゴミ捨てのルールを守ったり、空気の汚れを抑えるためになるべくクルマを使わないなどの努力が大切
.
「これで、実験の結果と、そこから君が感じた思いが、『だから』という言葉でつながったわけだ。こういう、納得できる説明ができる筋道のことを『論理』というのだよ。出口さんのテキストはそういう考え方を身につけさせてくれる。だからやれというのだ。全部すぐ判れとは言わん。前に戻って繰り返していいし、聞いてくれていいから自力で答えを出す努力を続けろ。間違えて正しさに気付くテキストだあれは」
「はーい」
.
……オレ的には更にはストレス積算の逆説で「一人一人の小さな努力が大きな成果にもなり得る」とかくっつけてもいいけど、いい子ぶりっこ過ぎるだろ。こんなもんじゃね?
« 特別警報 | トップページ | 関東大震災90年 »
« 特別警報 | トップページ | 関東大震災90年 »
コメント