メダカの観察日記【4】
●良くも悪くも同居生物
さて本来の自由研究なら以上まで書けば子メダカの成長見守って幕、まとめと分かったこと、と進むのであるが。
盆に妻実家蟄居して帰ると子メダカ減ってる。
一晩空けただけだが噂の共食い起こしたか否否。
大きい奴が減ってる。共食いに下克上はない。
病気?
違う。待て、何かいる。
ヤゴである。体型とサイズからしてシオカラトンボであろう。ホテイアオイがあった店頭の水槽に卵産んでいったに相違ない。もちろんメダカ食ってたわけである。
「これ育てる?ホムセンで売ってるメダカ買って来て」
「・・・」
されば退場。近所の水場に放逐。
なおこのシステムには他に同居人がなんぼかいる。写真撮れないがミジンコ、謎の線虫、謎の蝸牛系巻き貝。
タニシ。同様にどうにかして紛れ込んだもの。こいつら雑食で水草も食ってしまうが、その他雑介物も食い、水質改善に寄与するので住まわす。なお丁度真下をメダカが横切っているが、こいつ水面を背面進行している(これがどういうメカニズムか調べるのも自由研究のネタだぜ)。
さてさらっとまとめておこう。まとめだけ見られてレポート仕立てられると困るので見出しを立てず埋め込んでおく。
・メダカを永続的に飼育出来るシステムを構築した
・ポイントは水流の発生抑止、酸素確保、水質維持である。この実現のため、容積を大きくし、ホテイアオイを加えた
これで今まで水のつぎ足しはしたが入れ替えはしていない。うまく循環するシステムになっていると考える。
そしてここからわかること。
・教科書から外れたシステムだが、止水系であり、むしろ原点の田んぼの様相に近いから当たり前という部分もある
・野生種であるクロメダカの絶滅が危惧されるようになって久しいが、ヒメダカの繁殖容易性は両者根本同種であることから考えると、同様にクロメダカの復元は難では無い。循環の環境整えれば良い
・クロメダカの生息を考えた田んぼは応じて農薬の使用と相反し、収率とのトレードオフとなるが、部分的にメダカ向けとする、あるいは田んぼという形態に囚われず止水系ビオトープで対応することは可能であろう。とりわけ方々で盛んなホタル定着プロジェクトとの同居は可能であると考える
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環境保護お題目にかまびすしいが、具体的にこうしようという動きは中々彼らから出て来ない。
一方提示したようなビオトープが多数存在すれば、そこに棲む生き物達の間で何がやりとりされて生きているかを知ることで充分勉強になる。ヤゴがメダカ食うと書いたが、それのためにメダカをわざわざ食わすと書けばとたんに残酷な気分になる。この辺は本当の意味での「命の大切さ」を醸成することに繋がる。
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実は日本は小動物、とりわけ小魚や爬虫類・両生類・昆虫を子供達が手放しで遊び相手にして良い希有な国・国土である(毒持ちがいない)。人間も自然の一部である。子供達は体で覚えることであろう。
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メダカの学名に「田んぼ」を意味する語が含まれる。これは人と深く関わり共生してきた証である。ならば今後も出来るはずである。「めだかの学校」があちこちで見られる環境が広がることを願ってやまない。
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(おわり)
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【警告】
「メダカの観察」等のキーワードでこのブログに行き当たる方多いようです。全体の構成、実際の飼育手段等を参考にする分には構いませんが、常識を覆していること、及び専門用語を多用していることから、とりわけ小学生向けには適切な内容ではありません。勝手にコピーペースト、部分引用を行い、内容について説明出来ない、質問されて答えられない事態に陥っても私は何の責任も持ちません。
自由研究は「自分なりに分かったことや見解」を述べてこそ意味を持ちます。コピペや図鑑の丸写しはアナタの成果ではありません。そこんとこよく考えてテーマの選定、執筆に挑んで下さい。じゃ頑張ってね。
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