温故知新めぐりて540度
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電話回線===発売する「親機」~~~WiFi(無線LAN)~~~スマートホン(何でも良い)
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こんなスキーム。で、スマートホンが「親子電話の子機」になる。
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「へぇ新しい/面白い発想」
と思ったアナタは若い方である。
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今を去ること20年前、こういう発想があった。
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「親子電話の子機そのまま持ち出して使えれば携帯の機能殆どカバーできんじゃね?」
「親機相当のキカイ街中に並べりゃいいだけだから設備投資も安く上がるんじゃね?」
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これをPHS(Personal Handy Phone)という。電波の取り合いがあり、3つの会社が設立され、大々的にスタートした。しかし。
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何を考えたか家庭内親機相当のキカイが殆ど出なかったのだ(京セラとケンウッドくらい)。完全に「廉価版携帯電話」として売り込んだのである。
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こうなると泡食ったのが携帯電話会社で、ただちに価格低下競争が始まった。アルミでズシッと重い「携帯電話無線機」はプラスチック製の女子高生のオモチャ「ケータイ」になり果てたのである。
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結果、PHSは敗れた。当たり前である。出自は親子電話。以下の制限があった。
・街中親機の電波は届いてせいぜい300メートル(携帯は10キロ)
・街中親機間の乗り継ぎは数秒間通話が途切れる(携帯は基本途切れない)
元々立ち止まって喋るか、せいぜい歩きながら、程度を想定していたのだ。
通話品質、性能の点で飛行機からでも途切れずに通話出来るケータイに勝てるわけもなく。
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結果現在市中で「PHSの通話用端末」を購入することはほぼ困難である。ただ、モバイル通信カードアンテナは残っているし、企業で内線子機として持たされている方は多いはずだ。「絶滅」したわけではない。
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で、2013年。
「ん?スマホ家の中でWiFi繋ぐなら、親機に電話機能持たせてWiFi使って親子電話にできんじゃね?」
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オードリー・ヘプバーンの映画「麗しのサブリナ」(1954)で「自動車電話」はハイテクと金持ち双方を象徴していた。当時自動車電話は「移動通信」を行うための電気部品をクルマのトランクいっぱいに積み込んでいた。幾星霜を経て手のひらに収まり、コンピュータをも吸い込み(スマホの場合手のひらコンピュータが電話機能内蔵とした方が正しいが)、
そして「移動しながら」の実現を目した装置は家の中に戻ってきたのである。一周回って向きが逆。この技術の使い方は正しいのか?
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ナニ?一首ひねってみろ?技術用語含むヤツってねぇ、老若男女問わずの形に納めるの難しいんだよ。子供に「征く」で戦争意識しろって位難題。
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家出して技術でスマホと名を変えて子機化アプリで家へと戻り
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こんなもん?
世界初の自動車電話サービスは1946年。3年ズレてたら「古希」とダジャレコラボ出来たんだけどねえw
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