八王子から1時間
http://www.tenki.jp/forecaster/diary/motoasa/2014/02/17/7971.html
東京に数センチ雪が積もって電車が止まった位で全国ニュースに流すなバーカバーカと日頃書いてるわけだが。
今般のとりわけ山梨をはじめとする関東の山岳エリアの積雪は過去100年の記録に無い。1メートルとか豪雪地でもそれなりの事故が起きる災害レベルであり、全国周知して物資と対策法案を収集したい。以前八王子で30センチに達した大雪(1998年)の際は、積み上げた雪が何と3月下旬まで溶けなかった。
(2月15日の実家・八王子の状況。なおこれには屋根から落ちたものも含まれる)
(玄関前塀の上)
(普段の状況)
八王子でこうなのだ。より寒冷な、しかし豪雪地帯ではない甲府盆地で1メートルとかご苦労の程いかばかりか。
政府の対応が遅いとネットで見かけたが、サイトやSNSでの広報が遅れただけで14日深夜には対応が始まっていたとだけ書いておく。多発した集落孤立、多数の自動車・列車の移動不能は、ひとえに予想を上回った降雪とそれに対する備えの無さに尽きる。これは毎度言われることだが、「滅多に起こらないこと」に対し、それで被る損失と、そのための備えに要するコストと、どっちを取るか、という話である。正解はない。これを他山の石とし、社会的損失を第一として万全を期すか、100年単位ならもうオレが生きてる間はねーだろと存置するか、アナタ次第である。
なお南岸低気圧(古く台湾坊主……今言うと怒られるらしい)による降雪の予報は実は非常に難しい。海流・上空の寒気の状況・低気圧の勢力、この3つを条件に或るピンポイントなルートを通った場合にのみ雪が降る条件が揃う。ちょっと囓った方なら八丈島の北か南かみたいな説をご存じと思うが、温帯低気圧は南から北へ向かう空気の流れと、北から南へ向かう空気の流れが渦を巻いて発達する。その際の風向きによって、雲が所定の位置まで運ばれないとその地で降雪とはならない。実際南岸低気圧による降雪の場合、東京近辺はそれなり積もってギャーギャー騒ぐが、甲府盆地はさほどでも……というパターンが殆どであった。それが今度は甲府盆地に対して雪雲が集中する条件が揃ってしまった。ということになる。
人類の科学的なデータの蓄積はここ100年程度に過ぎない。地震ネタでも書いているが、地球の持つ周期・確率はもっと長いものも多い。対して我々の持つ母数はあまりにも少ない。ただ、気象現象はある程度の精度で数日先の予測は立つので、そこから先はせめて個々がリアルタイムで状況を見、変化を捉えて応じた行動に出るくらいの知見と機動力は持ちたい。早期の復旧を祈念する。
参考:突然の雪に見舞われたら。
http://www.nhk.or.jp/kitami/boufusetu/
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