今だから
娘にとって曾祖母の妹にあたる人物が病を得て床にあるので見舞いに行く。
果たしてクルマに戻ってきた娘は涙を拭う。ただ、妻の曰く、ちゃんと普通に話せたという。
日によって意識活動に差異があるのである。なお、娘は以前一度会っているが、物心つく前であり、当然初対面同然である。
自分の祖母と似ているので状況は容易に想像が付く。自分が最後に祖母と話したのは応じた施設の病床であった。テレビの調子が悪いというので、見たらアンテナ線がいい加減な中継工事をされており、接触不良を起こしていた。近場にホムセンがあったので工具と中継キットを使って直した。
「オレサマ君、ありがとね。ありがと」
最後に祖母が自分を自分と認識して発した言葉である。
数日後、叔父から電話があった。
「見舞いに行った時、何かしよった?」(博多弁)
「テレビ画面おかしかったでしょう。アンテナの接触不良だったんですよ。それをちょっと」
「ああ、いや、俺何もしよらんのに直しよった直しよった言うけん」
祖母の中でアンテナ工事を施したのはメインで介護をしていた叔父に変わっていたのであった。テレビを直したというイベントの記憶はあり、しかし、誰がの情報が無く、叔父の存在で推定補填されたのである。
そういう風に動くのである。近親者に類似の存在がある方よ、どうぞ、あるがままに理解されたい。
カラオケで歌って帰る。「プリキュアオールスターズニューステージ3」とか「アナ雪」とか、既に入っていた。
名古屋市、最高気温33℃。夏の気配がした5月末日。
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