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2015年1月19日 (月)

伝承に必要なこと

三河地震を起こした深溝断層の場所には石碑が建っている。1975年の建立で、震災後30年を期して、と推察される。もちろん、普通に読める。ただ、問題はその内容である。

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愛知県指定天然記念物

三河地震による地震断層

昭和五十年十二月二十六日指定

昭和二十年一月十三日の三河地震で、三ヶ根山の麓の東側の南北方向から北側の東西方向に迂回して、地震断層ができました。最初の調査者津屋弘達東大教授の命名で、この断層は深溝断層と呼ばれています。その後の調査で深溝断層は、渥美湾内から大きく曲線を描きながら幸田町深溝を経て、西尾市に達する延長約二十八キロメートルに達することがわかりました。ここの断層は三ヶ根山を含む地塊が上がってできたものです。断層の地表での最大落差は二メートル、最大の横ずれは一メートル余に達するところがあります。三河地震は、三河湾を震央としたマグニチュード七、一の大地震で、死者約二二〇〇名、負傷者約三六〇〇名を数えました。

うん、それは科学的知見と事実。正しいのだが、それ以上の情報は無い。対して、この地震、大事なことは何だろう。

私見で言えば
・濃尾傾倒運動と南海トラフの活動どっちでも発生しうる直下型→地下構造から割り出した活動周期に囚われると次の可能性を見過ごす。
・揺れ出してから避難行動では間に合わない

であろう。ちなみに三陸の石碑や、南木曾「蛇抜け」、再三紹介している大幸八幡の濃尾地震など、昔の碑文には「起こったこと」と「未来の人に守って欲しいこと」が、必ずどちらか、或いは双方、書いてあった。対して、これ、その辺あるか?

「ネットで見ればいいじゃん」

確かに21世紀の現代はそれが出来る。自分が良く引用する内閣府の論文など、何が失敗で何を教訓とすべきか、必ず載せてある。ただそれでも
・能動的に自分から見に行かないといけない
・科学的機序の説明~理想の行動という記述であり、少し専門的な知識が必要

これでいいのかね。

「石碑」にしたのはそこで地域の人に高頻度で目にしてもらい「理屈はともかくこういう現象を見聞きしたら逃げろ」と心に刻んでもらうためではないのか。職場の技術伝承でもそうだが、誰でも守るべき「べからず」は、常に見えるか「見せつける」「判らせる」努力が必要なのではないのか。

「津波てんでんこ」という言葉がクローズアップされた。津波が来たらまず自分の命を守れ、てんでに逃げろ、という意味とさらりと伝えられるが、その実「少しでも集落や一族で生き延びて欲しい」という壊滅的被害の存在が土台になっている。助けようと構うと複数一度に死んでしまう、一人でも生き延びて一族の血をつなげ、地域を復興させよ。動けぬ年寄りまだ子供を作れる若者が……凄絶な意味があるのだ。文字通りの言葉に込めた願い、「言霊」である。そういうところを見逃して単にモニュメントを作ったり、ネットに載せただけでは、真意は伝わるまい。「二度と同じことを起こさない」ために応じた努力を我々はしているか?

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