レールガン・システムの実現性について
お前じゃない。
「ジャッジメントですの」
んぎゃー黒子ちゃーん。
(ソース)
本物でござる。原理をwikiの図で説明する。
「Projectile」が射出体、すなわち弾丸、御坂美琴のコインに相当する。図で電流は電源+→射出体→電源-と流れる。電源~射出体間で、電流を流し、射出体を挟んでいるのが「レール」
ここで電源+→射出体の部分について考える。拳を作って親指だけ立てて欲しい。「グッジョブ」の形になる。その状態で親指をプラス側レール電流の向きに揃えてみよう。すると磁界が残り4本の指の形の円形に出来る(右ねじの法則)。結果、プラス側レールとマイナス側レールの間には、画面下奥から上前に向かって磁力線が出来る。
マイナス側。手指の形はそのまま。親指の向きを逆にする。同様に下奥から上前に向かって磁力線が出来る。つまり2本のレールの間には下から上への磁力線が存在する。
で、射出体に電流が流れる。すると、その電流には「フレミングの左手の法則」により、レールに沿って吹っ飛ぶ方向に力(ローレンツ力)が発生する。すなわちレールに物体乗っけて電流ドカンと流してやればレールに沿って加速してしまいに飛び出す。これがレールガンである。逆に言うとただそんだけ。
ではなぜ今まで架空の産物扱いだったのか。大きく原因は3つ。
①瞬間的に大電流を与える方法
②大電流に耐えられるレール
③弾丸の電流維持
③について解説する。弾丸は大電流で発熱し、特にレールとの接触部は溶け、液体金属、通り越して「プラズマ」という電流流れる火の玉と化す。この時、プラズマ自体はレールと弾丸との間で「非接触だが電気は流れる」という状態を作ってくれる。摩擦が大幅に減少し、加速に都合が良い。一方でプラズマとは弾丸がぶっ壊れる途中の状態であるから、そのままではプラズマ自体が弾丸より先にすっ飛ぶ等、散逸して導電体としての働きを失う。
ここを如何に制御してプラズマを保持させ、大電流をぶち込んでやるかが加速の鍵になるのが分かるだろう。ちなみに上記記事の米軍レールガンでは、実際の弾丸はミサイル先端のようにフェアリングに収め、アルミのインゴットに推進射出させている。フェアリングがプラズマ散逸を抑止し、インゴットは「仝」に似た形をし、プラズマを供給しながら溶けて行くのに都合の良い形をしている。
まぁ、できるんじゃね?ちなみにプラズマは弾丸側に作らせる必要はないだろうし、加速装置もあらかじめ磁界を与えておいて良いはず。
なお、このシステムはその簡便ぶりから推察されるように電気街でパーツ集めて作ること難ではない。「レールガン 実験」で動画検索すれば個人の趣味が一杯出て来るし、電流×時間で射出速度がコントロールできるので、研究所の衝突実験などで使われているものもある。逆に言うと個人趣味で「輸出令別表第1・第一項該当品」が作れてしまう。もちろん、同時に銃刀法の規制下に入るし、設計・製造・使用に関し失敗すれば死ぬことになるが、火薬と弾頭の仕組みに比して自由簡便なのは確かで、一線を越えてしまった気はする。なお、仮にハンドガンで作ろうとすると、発射時の衝撃波(いきなり超音速の物体が発生するのでほぼ破裂音になる)、反動、プラズマの処理がややこしく、まぁ至近距離専用か、いっそのことプラズマガンにしてしまった方が早いかも知れぬ。
何だかんだ言って21世紀なりの世界に生きているらしい。
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