過去を振り返って~但し46億年ほど~
ファッ?
要はこの太陽に近いあたりは地球の数倍ある巨大惑星が跋扈していたが、それを当時軌道が不安定だった木星が追い払ってくれた(互いの重力で引き合い、加速力が付いて太陽から離れた)。で、尚残った形成カスから地球ら岩石主体の惑星ができた、という説だ。
まぁ自分が小学生の頃持っていた図鑑では「偶然に」岩やガスが各惑星当該位置で集まっていった、としか書いていなかった。しかし太陽系が太陽形成の残りカスの部分集合なら、当然、太陽に近い方がガスは濃く、塵も多い、従い、中心に近い方がデカい惑星ができやすいであろう。実際、昨今見つかっている太陽系外の原始惑星系では、そうした巨大惑星が見つかる例の方が多い。
太陽系では天王星や海王星も大きなガス惑星であるが、太陽から遠く、ガスが薄いはずのあの位置に誕生したのは長く謎とされてきた。これに説明を試みたのが
・実は最初からみんな綺麗な円軌道では無かった
・天王星と海王星の間にもう一つ惑星があった
・マイグレーションと呼ばれる軌道のズレが発生した
(そーす)
である。ただ、これらはシミュレーションで「こうやってみたらこうなった」であり、初期条件の設定でどうにでもなるので、「物的証拠」(マイグレーションや木星の運動で放り出された過去の惑星)が見つかってから吟味すべき、という気はする。ただ、大きなガスの連中が今の位置で最初から出来た、というのは、前記残りカスの分布からも考えにくい。
「この世は混沌から生まれた」とするのはギリシャ神話の開闢であるが、太陽系も形成当初は文字通りカオスであって、その中で、ガスや岩石の様々なサイズの塊が飛び回り、くっついたりばらけたり、はじき飛ばされたり吸い込まれたり、再形成されたり、を繰り返し、今の位置とサイズと形に収斂していった、とする考え方は、「最初から偶然今の位置に集まっていった」よりも、実態に即しているように思われる。「地球に火星サイズの惑星が衝突して、双方の成分で月が生まれた」(ジャイアントインパクト説)のも、そうした形成過程の一環として、むしろ当然の範疇に入るだろう。
天の川銀河が生まれた奇跡、その中で太陽系が生まれた奇跡、そして、カオスの中で大型惑星達の挙動によって岩石がこの位置このサイズに集まった奇跡。
そこで生まれた奇跡の生命が、我々です。
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