子供のデキ方 @ALMA_Japan
(ネタ元)
ナニ?カテゴリ「天文」でイヤな予感がしたって?吊られたついでに見てってちょ。
ガスの重力集合で核融合が始まって星になることでは論を俟たない。ただ、ある程度集まると核融合が始まることと、核融合が一種の連続爆発で「周囲を吹き飛ばす」ことを考えると「デカい星」というのは出来にくいはずなのだ。
(クリックでNASAの拡大画像)
オリオン大星雲M42。「小三つ星」として肉眼でも見える。この形を薔薇の花に喩えた時、「めしべ」に相当する部分にわちゃっと星が集まっているのが分かると思う。この辺りには300個ほど星が集まり、目立つ奴は太陽の10~15倍ほどの質量を持つ。ちなみに、太陽系に一番近い大質量星形成領域はここになる。なーぜーだーか、この距離1500光年まで行かないと、大質量星形成領域は見つからない。
さておく。大質量星の形成にはナニが必要か。核融合と重力のバランス点が大きな位置に来ること。まず近場に別の大きな重力源があるとこれを達成できる。吹き飛ばす力より重力に引き留められる。
集まってくる物質の質量が大きいこと。ぶっちゃけ複数の星が合体しとるんちゃうんけ。爆発力より重力の方が大きくなる条件が発生すれば良いのだし、大質量星は星が一気に大量に生まれる領域で良く見つかる。
超星団(super star cluster)Westerlund 1。南天、さいだん座(祭壇)の方向12000光年。大質量星が10個ほど含まれた星の集団、1個が「土星の軌道サイズ」(太陽直径の2000倍)てんだからとてつもない。ちなみにここまでデカいと核融合反応が急速に進み、莫大な質量を失いながら短時間(といっても数百万年)で超新星爆発に至る。こういうのを発見した二人の名にちなみ「ウォルフ・ライエ星」と呼ぶ。どう考えても核融合炉着火してから尚質量が集まったとは考えづらいし、応じた質量集まってから炉に着火したとも考えづらい。太陽の2000倍デカい赤ちゃん星?何か、核融合を越えてなお結集するスイッチ、エンジンがあるように思われる。ALMAが拾ったのはそうした「エンジン」の一側面かも知れない。
密度が高まると空間自体の質量が増えるので、多少の核融合では散ったりしないのかもしれない。台風は遠心力を越えて空気が集まる現象で、似たような機構が構成されているのかも知れない。ともあれ「融合して生まれる」のは、この宇宙においては(!)根源的秩序なのかも知れぬ。
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