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2015年4月25日 (土)

中国の「高速鉄道」「技術」

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「日本の東海道新幹線は軌道の技術水準が低い」とか、政府御用マスコミが上から目線で論評している時点で失笑を禁じ得ない。本当に技術に精通していたらこんな曖昧な物言いはしない。何がどう劣るのかズバッと核心を突いてくる。「糊塗」という言葉を贈っておく。

言うまでもなく同国の「高速鉄道」は日本とドイツのニコイチである。軌道工法は高架区間が日本(コンクリートスラブ軌道)、それ以外がドイツ、車両は双方、パンタグラフはドイツ、ブレーキはそもそも300キロ超の領域はドイツが強いので多分そっち、架線は柱が日本で張架方式がドイツの改悪といった感じ。「改悪」の中身は単にガチガチにテンション高くしただけ(列車走行で架線に生じる振動の伝搬速度を列車より速くするため)。

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コンクリート軌道の強みは、同じ物を工場的に生産して現地に運び込み、そこでブロックみたいに組み合わせれば一丁上がりのお手軽さにある。「サンプルをコピー」して「出来合いを組み合わせる」実に中国向きの状態になっている。但し、「事後調整」を容易に行えないのが難点で、例えば新幹線では車両側をアクティブサスペンションとし、「調整できない故の歪み」をある程度許容している。比して中国製にその辺の配慮を聞かぬ。突貫工事のコンクリート軌道が5年10年後どうなるか知ったことではない。また、コピーならレールに付加されている「僅かなハの字の傾き」もそのままだろうが、その意味を彼らが理解した上で原産国以上の速度を出しているか知らぬ。

車体はアルミ製で重量6トンとかWikiに書いてある。日本の新幹線車両もアルミ製だが、構体は2重構造で25メートルの全長を一体成型、重量8トンである(E5系の場合)。細長いブロックを複数接合して箱形にしているが、接合にはFSWという方式を使っており、なら強度充分と充分予測できる。中国のそれがどう作られておるのか知らぬ。

そして中国が「世界一」を自称する論拠たる自慢の種、速度であるが(480キロ出したそうな)、実はその制御方式、「VVVFインバータ」では、走行抵抗・空気抵抗に応じたトルクを得るのは難ではない。このシステムは大学の電気工学でようやく出て来る話で、

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(機械工学便覧)

だから子供向けの図鑑に原理が載せられないのであるが、マイクロコンピュータと電力制御半導体で出来ているので、コンピュータから所要の信号さえ出せれば、モータのトルク・回転数(=速度)はかなり自由に(数式通りに)得られる。難しいくせに簡単なのである。ただ、伴い発熱も増えるし、大質量の高速回転体は僅かなアンバランスで致命的な結果を招く。その辺の技術で高らかに謳ったものを聞かぬ。原理知る方向けには「基底を高く取ってズルズルにしただけじゃね?」としておく。ちなみにVVVFはその辺で「未知へ挑戦する」面白みを奪ったきらいがある。なお、先日600キロに達した超伝導リニアも駆動原理は同じくVVVFである。そして「回転体」は「リニア化」され、存在しない。

「どんなものか判らないが、使えるものを組み合わせて使っている」

とは松本零士の「銀河鉄道999」で見かけたセリフだが、事実上そんな状態でコピー集合しているのが「中国高速鉄道」の実態と見て良い。それで元技術国すら超えた速度で運転するなど、身の程知らずというか単なる阿呆である。「世界一」か、中国4000年の歴史の果てはそれこそ阿Qか。ただし。

4月25日という日に振り返って日本を見た時、「コスト」を名目に本来必要な遠回りを短絡している気がしてならない。最近の電車が比較的高速のままポイントを通過し、応じて車体が大きく揺れるようになったことにお気づきか。

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(ex.京葉線二俣新町付近)

これは車体の軽量化、ポイント軌条の改良により、ポイントへの負担が減った、が主な理由である。ただ、ボルスタレス台車に文字通り「車体を載せただけ」で重心が高い昨今車両では、こうした運用が理に叶っているとは到底言えない(低重心化への配慮は小田急ロマンスカー50000などには感じる)。鉄道におけるあらゆる「べからず」は遠くスティーブンソンの時代から繰り返されてきた尊い犠牲の結果である。今の技術はそれを冒してよいレベルと本質を備えているのであろうか。

今日も一日ゼロ災ヨシ。

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