電波ゆんゆん
妻「中学入ったら、アンテナ広げて、いろんなコト吸収しなさい」
娘「は~い」
ぴんぽ~ん、宅急便で~す。
ほお、タイミング良く届いたな。
広げる?
娘「……」
マスプロ電工室内アンテナMASC2。目的は「FM放送の受信」である。前住んでいた千葉のアパートまでの借家は、等しく「VHF」用のテレビアンテナを載せていた。周波数の近いFMもそれで充分受かった。比してこのアパートはCATVである。入居3年も経って何を今更という感じだが、これはオーディオを実家システムと交換したことが影響している。
オーディオには大きく二つの「王道」がある。「原音再生」と「好みの音の追求」だ。いわゆる高音質再生は原音の方だが、自分にとってラジオは後者だ。「好音質」再生という人もある。真空管アンプなどもこの「好音質」と言って良いだろう。
何が「好き」か。男性DJの声である。「パイオニアのチューナで聞く男の声は良い」…知る人ぞ知る小ネタである。30年前の話だ。但しパイオニアなら何でもイイってわけじゃない。自社製フロントエンド搭載、が条件である。その最後の機種がこの子。
黒い方。ラジオチューナーF-515。上位機F-717と共に「パイオニア自社製フロントエンド」搭載最後の世代。定価29800円。CDラジカセが5万円の時代に「ラジオを聞く、アンテナ別途必要」なキカイを買う奴はいない。だが、自分の場合ミニコンポにテレビのアンテナつないで「ラジオの音の良さ」を知っていた。当然のようにラジオ聞くためのコンポーネント揃えた。ちなみに当時ケンウッド(元々通信機強い)が「15万円」のチューナーを売っていた(現在でもマッキントッシュやアキュフェーズがスゴイ値段のチューナー作っている)。
さておき、こいつで聞くJ-WAVEのジョン・カビラや、「ジェットストリーム」城達也はなるほど重心低く太い声が絶品であった。病膏肓に入り、テレビアンテナの修理ついでに実家の屋根にFM専用アンテナを背負った。アンプの電源を入れると「81.3」に同調し、声が出るように設定した。
が、彼は結婚先には持って行かなかった。実家システムはアパート住まいには規模がデカ過ぎたからだ。更に買い換えたヤマハのAVアンプは「レシーバー」すなわちチューナー内蔵だった。
しかし彼たちは「聞いていたい」という声を出さなかった。深夜0時にジェットストリームに合わせる習慣も途切れた。そして、城達也氏は天国へ旅立った。
10年という時を経て、彼は実家システムの連中もろとも名古屋システムに移植された。
515が来た。
猛然と聞きたくなったのである。ラジオの声を。しかしCATVのアンテナ繋いでもマトモに入る訳もなく。
番組聴くだけならPCをオーディオに繋いであるので、radikoで拾えば良い。しかしあのスッカスカの音はオレの求める「FMの音」ではない。
簡易アンテナを壁に這わせた。片鱗は見えた。しかし、日によってザーとノイズが入る上、他のコンポ群に比べていかにも簡易だし、生活空間になじんでおらず「ださい」。
で、もしやと思い検索したらこいつに行き当たったというわけ。
電波関連群。
「広げるんじゃなかったの?」
これが一番良かった。なお、緑のぐるぐるはやはりAMラジオ用の「ミズホ」のアンテナ。
お役御免。ご苦労。
受信状態は大体が強電界なので良好。
さて夜の静寂から流れる饒舌を聞くとしますかね←綺麗に決めたつもり
« うそはいけません | トップページ | 矛盾を華麗にブレイクスルー »
コメント