人間と機械の距離感
「iPhone」が日本でウケているのはインタフェースの直感性に起因する。「見れば判る」からである。しかもそのままアイコンを指で触れば良い。アンドロイドの方がカスタマイズ性が……確かにそうだが「全員同じ」なので「同じ端末である」という直感的な理解が得られる。それは「アレなら自分でも出来そうだ」を生む。はびこるのは必然である。
昨日DMRの記事で、やってることの説明は面倒だが、操作上はパソコンで曲を選ぶだけ、みたいな話書いた。これは、「クルマの構造知らんが、アクセル踏めば走る」に近いのかも知れない。そして恐らく、エレクトロニクスは(エレクトロニクスも)、供する利便のためには自らが所要のお膳立てを自ら行うべき次元に来ている。音源を鯖にため込むより、ディスク単位で分けた方が「わかりやすい」という人が多い。
祖母(大正10年生まれ)は、エアコンのリモコンで液晶数字によるタイマー設定を嫌った。壁にくっついた有線コントローラは、ダイヤルを回して所要の運転時間に合わせる。何が違うか、液晶は「数字を読む」必要があり、所定数ボタンを押さねばならない。一方、ダイヤル式はダイヤルツマミに付いた矢印を所要の時間表記に合わせれば良い。角度が機能を物語る。「わかりやすい」のである。
「エコ」で有名なトヨタ・プリウスの「悪名高き」ミッションレバーである。
・Pにする→Pボタン(右上)を押す
・Dにする→右へ動かして、下へ。
で、その後何が起こるか、このレバー、写真の位置に戻るのである。
BでもRでも、レバーをそこにセットすると、ギアチェンジの後、この位置に戻るのである。
レバーを置くことでその機能を物語る……「直感的な理解」をトヨタは外してきたのである。ちなみにどのレンジにいるかはインパネ内に出る。どこに入れたか忘れた時、ノールックでレバーに触れるのと、視線をスピードメータの下に移すのと、どちらが良いか。
それ「やりたかった」ことなのか「やるべき」ことなのか。「やっていい」のか。
オーディオやる人は後から後から新しいフォーマット出てきても大体対応できたはずである。何故なら主要な記号や配置順序が統一されていたからである。新しい機械買ってきても説明書読まなくて良い、という方も多いのではなかろうか。遠からず「スワイプ」とかその辺のインタフェースに取って代わられるはずである。ちなみに既に「ストップ」と「一時停止」の差違は無く(半導体メモリから呼び出す作業を中断するだけ。違いは無い)、「ストップボタン」はない。
(液晶ウォークマン操作部。スライドバーで再生ポイント変えられる。DAPもいちいち画面呼び出して操作することになるのか?)
ややこしい操作系にして「売れない」だけはやめようぜ。
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