「ひだ」の危機感
名古屋-高山167キロ
途中3駅停車で2時間20分
表定速度70キロちょっと
東海北陸道が全通し、北陸新幹線で金沢まで来られる現在、JR東海の高山本線特急「ひだ」の優位性は定時性と自由にトイレに行ける、程度しかない。とりわけ地産の食材・酒類豊富にあるのに車内販売やめちったとか首をかしげる。客はただ席に座り、列車は単に客を運ぶ。
赤字…じゃぁやめようという短絡思考で良いのか。
カーブが多く速度が出せないのは一歩譲るにせよ(SLが坂を登れることが第一の設計)、ならばもう少し道中楽しめる工夫があって良いのではないか。また、単線なのですれ違いは駅で行わざるを得ず、そのための停車、ポイント通過時の減速が発生するが、そこでも少しずつのスピードアップを重ねる工夫があっていいのではないか。
(写真の方向)
白川郷の話でちらっと書いたが、最大の集客地である東京から見た時、金沢まで新幹線で来て、そこからバスに乗った方がアクセスは早い。しかも五箇山-白川郷-高山&周辺の温泉-上高地と、行程の重複なく、無駄なく巡って松本から帰京できる。このスムーズ&スピーディに気付かれるのは時間の問題である。
(仕事しろ東海)
だのに「ひだ」に乗って欲しい、高山本線使って欲しいという気概を感じない。GWは放って置いても満員、かも知れない。でもそれでいいのか、現行車両キハ85も登場して四半世紀。動力は電車より複雑で摩擦も多いエンジンとミッション。当然、そろそろ更新期に入る。エンジンだけ換えるのか、四半世紀なりの進歩した車両とするのか。
(14000cc350馬力を2発)
「下呂温泉」この誉れ高い名湯とタッグを組む気は無いか。
上述金沢入りで巡回の場合、高山から50キロ離れ、高速道路の通じていない下呂までは、移動に1時間を要する。往復で2時間は観光客には大きなロスだ。このことは下呂自体の滞在価値を上げると共に、移動速度を向上し「これだけあるなら、この時間掛かってでも行きたい」と思わせる必要性を示唆する。例えば、現行の「湯めぐり手形」など良案だと思うが、湯めぐりは動き回るもの。されば気軽に買い食いできたり、地産品の店があるなど、湯めぐりが更に楽しく、そこに時間を使う策があると良い。そして「ひだ」の高速化だ。一般国道のバスとさほど時間が変わらないとか700馬力120キロが泣くではないか。せめて高山-下呂を30分で結びたい。久々野や萩原でモタモタとポイント渡ってるのはイライラする。地図付きで掲げたが一宮もまっすぐ臥龍桜に突っ込め。飛騨の観光は位置的にも高山が中心で東西にスポットが並ぶが、これだけの速度があれば、下呂と高山を一体とできる。もっと言うと、名古屋まで2時間そこそこであれば、下呂一泊して伊勢参りというルートを作れる(敢えて名古屋は無視で良い)。
隔絶された山里であったがゆえに、変にソフィスティケートされずに残っている、そこが飛騨地域の良さだと思う。だったら、もっと俊敏に、簡単に、アクセスと相互移動を可能にすることで、更に価値を高める、それが鉄道の使命じゃないのか。
ちなみに白川郷はLTEバリ5、域内WiFi完備、電力網完全地中化という超ハイテクど田舎である。21世紀インフラの片翼である通信がそこまで行っているなら、交通網も応じてナンボだろう。
テメエの新幹線ばかりにうつつを抜かしてると、山向こうの新幹線に出し抜かれるぜ?
« 名古屋栄・丸栄百貨店「鉄道模型展」2015 | トップページ | 【ハイレゾ音源再生】はいれぞの危機感 »
コメント