突如・ローランドUA-55その2:録音と出力【ハイレゾ音源再生】
●オーディオから入力するのに必要なケーブル
なんだか沢山あるが、出来上がりは
と、同じである。RCA-3.5mmモノラル-6.3mmモノラル。これを2本用意して左右に繋ぐ。
左右間違えず刺すべし。
●録音
応じたソフトが無いと話にならぬ。バンドルソフト「Ableton Live Lite」をダウンロード。680MBあるので済むまで一休み。ユーザ登録をしてシリアル番号登録すると初期設定。
「テープからパソコンに録音する」
MP3とかに録ってくれるキカイあるが、デジタルも考慮に入れるとここまで必要となる。いや、2万円で出来てしまうと書くべきか。何故って20年前録音機の価格、デュアルキャプスタンのカセットデッキ6万円。DATもレコーダは7万円。
DAWなどおこがましい。コタツトップオーディオタブパソ(KAT)だ。なお、バンドルの編集ソフトはacerのタブ(但しSSD)で充分走った。画面にチュートリアルが出るので、その通り録音して「エクスポート」でWAVファイル化される。これで「テープに録音された生の音楽波形」が「コンピュータで扱うファイル」に変換された。時代を跳躍した瞬間である。
面倒なのは「録音レベルの設定」であるが、「一番音のでかいところでAUTO-SENSE機能を使う」のが簡単である。ナニ?一番デカいところが判らぬ?そういう場合は日本のポップスのCDを再生し、サビの部分で同じことをすれば良い。かなり余裕を持って、しかし確実なレベル設定が可能だ。
昨日記事トップ写真に入れていた「地球へ…」WAVファイルである。前後無音をカットした上、ノーマライズまでしてくれた。ちなみにバンドルソフトさん、バンドル無料の故に44/16になるらしい。まぁハイレゾで録りたければバージョン上げろということか。たま~にソニーの編集ソフト半額セール!とかメールが来るから、acerはこれ使うとして、ハイレゾ用はそっち入れてみるか。
池田彩「episode2CT」限定制作されたカセットテープ版のA面をまるっと録るとこんな感じ。なお、f特を見て48/24とした。
●再生
その1・「OUTPUT」を使う。
録音で使ったのと全く同じケーブルをここに挿す。「GROUND LIFT」はLIFT側に。
カセットの入力ボリュームを「CDの音楽信号で+4dBまで振る」位置とし、UA-55をフルボリュームにすると同等。音割れナシ。「音量は送り出しで稼ぐ」の原則に基づくと都合が良いわけだが、これではヘッドホン端子にヘッドホン刺すとフルボリュームになるわけで。大音量で耳が壊れる。
その2・ヘッドホン端子を使う
どのみちボリューム回してモニタできないなら、そのヘッドホン出力からオーディオに回してしまえば、ホットコールドインピーダンス面倒なこと考えなくて良い。ちなみにこの方が音が良い(というか輪郭がハッキリする)。ボリュームもフルまでは要らず、時計の文字盤にして3時くらいで同音量。PA用オーディオ等につなぐなら、この方が手っ取り早いし確実。
以上、録音と再生が可能であることを確認した。デジタル録音?同期さえしてくれれば勝手に決まるから大丈夫だろ。
■重要・インピーダンスの話
一般に「入力機器のインピーダンス>出力機器のインピーダンス」が成り立っておれば問題ない。逆の場合、機器をぶっ壊す可能性がある。数式が出て来るが、大事な楽器やこのテの機器を壊さないために書いておく。
・オームの法則
電圧V=抵抗R×電流I
電力P=電圧V×電流I
(P=RI^2,P=V^2/R)
なおインピーダンスはRの項に代入する。
・オーディオアンプ、DSP-Z11のライン入出力のスペック
入力:200mV/47kΩ
出力:200mV/900Ω
ここで出力は900Ωに200mV発生させる能力を持つ、の意味で。
電流I=0.2V/900Ω=0.22mA
・UA-55の入出力スペック
入力:15kΩ(標準ジャック接続時)
出力:2kΩ
ヘッドホン:47Ω
ここで例えばアンプのライン出力に強引にヘッドホンCD900ST(インピーダンス63Ω)を繋いだと考える。
入力が63Ωであるから、得られる音響エネルギは電力同等であるから
63Ω×(0.22mA^2)=0.003mW
ウォークマンのアンプが15mWで「音量が足らん」といわれておるので、こういう強引なことをしては全く音響パワーが取れないことが判る。
マイク接続を考える。ソニーのダイナミックマイク適当に当たると400Ω。最大で1V発生するそうな。つまり
1V÷400Ω=2.5mA
仮にオーディオアンプに直接入れると
全体のインピーダンス=1/(1/400+1/47000)=396.6
396.6/400=0.9916
発生可能な電力の99.16%頂ける。
UA-55に直接繋ぐと0.97。
え?じゃぁ何でUA-55などに繋ぐのか?0.99などというと、小さなノイズもばっちり入り込むから。わざと電力消費させて「ある程度のエネルギのある音響信号じゃないと反応しない」ようにしている。この辺はいわゆる「感度」の話。
ギター接続を考える。大体200kΩから500kΩらしい。同様に計算するとUA-55で0.0697。発生可能な電力の7%しか使えない。で、「Hi-Z」スイッチの出番である。この人使うと入力インピーダンス1MΩ(1000kΩ)くらいになる。得られる電力は83.3%になる。
以上「インピーダンスは入力が出力よりデカい」を鉄則として。
(おわり)
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