ダークマター
まぁ七夕だし3連チャンで宇宙ネタと行こうか。
アンドロメダ銀河M31。距離220万光年。1兆個の恒星が含まれているが、彼らの質量ではこの形を維持出来ないという。
従って「見えない質量」が多く含まれていることになる。そういう質量をダークマターという。地球のような自ら光らない惑星は立派なダークマターの候補である。ブラックホールも光吸い込む質量であるからやはりダークマターである。理解しやすいものからワケワカランものまでダークマターの構成員(!)はようけある。
「すばる望遠鏡」(どうでもいいがこの「すばる」も昨日の「ひまわり」も三菱電機製である)で撮影した満月12個サイズ四方の宇宙。星のように写っている光の点一つ一つが遙かなる他の銀河達である。ちなみに銀河達は望遠鏡発明以後、メシエのM番号、NGC、IC、Arpなどなど、順次カタログに番号付けられて載っていったが、機器の能力が上がるほど数が多くなり、もうイヤンなって名無しが殆どという有様である。どこか特定の銀河について論じる時は「座標」で呼ぶ。
さておく、この写真等高線のようなものが入っているが、これは「すばる」が見つけた「ダークマター」の分布の濃度を示したものである。分布が判ったからどうじゃい、という話だが、実は、ダークマターがどのくらいの密度で分布しているか、現時点で人類は知らない。これは、今後の宇宙がどう変わって行くか、人類は予測することができない、ことを意味する。そこで「すばる」は遠い…すなわち過去の宇宙を探り、宇宙初期の状態からこうした道を解明しようとしている。ぜーはー。
「すばる」が見つけた最も遠い銀河達(丸の中の赤いの)。上のダークマター分布が横幅14分角。0.5分角は28倍した意味になる。ちなみに赤いのは「赤方偏移」と言って、要は「光のドップラー効果」で元の光より波長が伸びている証し。ものすごい勢いで遠ざかっていることを示す。うん、当然、もっと遠いと赤外線まで引き延ばされて見えないことになる。宇宙は自身の大きさだけでなく「見えない」限界がある。
彼らまでの距離、127億光年。宇宙誕生後10億年。はい、地球から、人類が観測出来る限界まで、サッと来てみました。
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