2015年台風15号GONI(コーニー)
九州沖縄の皆様大丈夫でございましたか。
「15」と「16」とあって、勢力は似たようで(935-940hPa)16は「大型」というサフィックスが付いていた。比して15は何も無い(往年は「中型」と書かれたであろう)寸法である。
強さと大きさが比例関係にならない辺り、台風の複雑性、「生き物のような動き」を裏打ちするが、こういう「大型」とか付いてない台風は「中心が近づくと、突如猛烈な風が吹く」ことが良くある。
「デジタル台風」さんが気象庁のデータからプロットした気圧・風速・雨量の推移を引用する。23日20:00~24日0:00に掛けて、気圧が急降下し、応じて風速が急に強くなっている。眼には入らなかったので、最も風雨の激しいところが通っていった。こうなる。「あれ?暴風域入ったのに大したことないぞ」→酷い目に遭う。である。台風はワンパターンではない。
これ書いてる時点(18:30)で名古屋は台風と800キロほど離れているが、10m/s程度の風が吹いている。
南から台風に吹き込もうと思ったら紀伊半島が邪魔。東と西に分かれて流れる。その東側、というわけである。ちなみに紀伊半島にぶち当たった風は雲を作り応じて大雨となる。
名古屋が降ってないことに注意いただきたい。台風や低気圧のような気象イベントを「擾乱」と呼ぶが、擾乱により自分の頭の上に何が起こるかは、その擾乱の性質と地形風向きで大きく変わる。予報と、結果と、擾乱の挙動と、地形を組み合わせ「だから、あのような天気の変化になったのだ」という理解が得られれば、良い自由研究のネタ今後の防災活動に大きな示唆を得られる。広島・安佐南区の土砂災害は非常に狭く細長いエリアで発生した。大島の土石流災害も然り。極端で局地性に対処するには、結果をよく見て類例を予測出来る知識を要する。
台風去るまで今少し、人的被害が極力少ないことを祈る。
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