中国天津の爆発事故について
「うそ」と「めっき」で飾り立てている国体であるため、同情する気も沸かない。自社品の流通や調達に影響が無いか気にとめているだけ。
ただ、この事故には「未然防止」に必要な様々な示唆が含まれているので書き留めておきたい。
①「何があるのか」の報告と周知
②「非常時」の対処法の周知と訓練
③リスクの分散
ここで①②はルール通りにやってるか、という話であるのでさておくとして、③は「ヤバいやつは一カ所に固めておかない」という意味である。中国の工場は極めて大規模で、応じて材料薬品の類いも大量で、結果一カ所に信じられないほどの量を蓄積する。事故が起きると手の付けられない勢いで事故が拡大する。そう「人が制御出来る範囲を超えない」ようにしておくのも管理なのだ。福島第一は電源が無いと何も出来ない炉の構造ゆえに事故が拡大した(そういう場合に備えよという勧告は出されていたが無視された)。逆に小惑星探査機「はやぶさ」は十重二十重のトラブル対策により、どうにか1機の推進力を確保して地球へ戻ってきた。
もちろん、法定管理対象を敷地内に複数設けるなど煩雑の極みである。が、それに要するコストや手間と、事故による金銭的損失、社会的損失を考えれば、答えは一つだろう。
「いざ」に備えなかった失敗を我々はここ数年で立て続けに幾つも見聞きした。震災と原発事故、マレーシア機撃墜、南木曽や広島の土砂災害、御嶽山爆発、フェリー沈没、ヒマラヤ震災・雪崩災害、そして本件。
機械による管理は「まちがい」を減少させる。しかし、その正常動作が失われた時、危機は一気に手に負えないレベルで迫ってくる。「守るべき事象は何で、どういう仕組みでそれが実行されているか」今一度確認を。
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