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2015年9月11日 (金)

機序を知り、取りに行くこと~温暖化時代の大雨対策~

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(内閣衛星情報センター)

台風の直撃を受けたはずの名古屋が特に何も無くて、関東以北が気の毒なことこの上ない。

「9.11」という数字は、アメリカ同時多発テロがいの一番に出てくると思うが、名古屋の場合それは「東海豪雨」(2000年)を備忘とする日であり、今回の水害は他人事ではない。バックビルディングだとか線状降雨帯とか、用語が一人歩きしている感があるが、大事なのは「気圧配置と地形」によりこれらどこでも生じると知ることと、早めに危機を察知出来るよう情報を取りに行くことである。後学のためにその東海豪雨、昨年の広島土砂災害、今回の災害のメカニズムを書く。

●東海豪雨

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当日の天気図と「ひまわり」画像である。台風が沖縄付近にいて、前線が北陸に掛かっていた。台風を巡る暖かく湿った気流が東海地方に流れ込み、前線の北側にある冷たい気流と衝突して激しい上昇気流が発生、記録的な豪雨となった。風の向きは等圧線に沿うものと考えていただいて良い。濃尾平野に台風と同等に輝く雲の塊があり、発達していることを示している。「台風から離れている」が落とし穴で、関東・東北の水害とも類似する。

濃尾平野は三方を山に囲まれているため、南方から流れ込んでくる気流が集中する性質があり、なおかつ、その山にぶつかって上昇する気流は雲を生ずる。この災害ではそうした「地形的要因」に「台風を回る暖かく湿った気流」そして「暖かい気流と冷たい気流が衝突」する前線、という要素が重なった。

●広島土砂災害

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これも高気圧を回る風が瀬戸内海より中国山地に当たって、という形。「バックビルディング現象」が起きたと言われる。すなわち地勢で積乱雲が生じるが、上空の風で流される。いなくなったところに新たに積乱雲ができる…の繰り返しで、積乱雲が都会のビルのように立ち並ぶ。

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合わせて、土石流を生じやすい土質であり、急斜面であったことで、高速かつ大規模な土石流となり、深夜の大災害に繋がった。

●関東・東北地方豪雨

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台風18号から変わった日本海の低気圧に向かう気流と、台風17号の外側をめぐる暖かく湿った気流とが関東で合流、そのまま奥羽山脈に沿ってまっすぐ北へ流れたため、積乱雲の発生帯が南北に長く伸びる形となった。このアメダス画像が顕著だが、その降雨帯が丁度鬼怒川の流れに一致したため、鬼怒川は上流~中流の各所で豪雨となり、大きな洪水を生じた。

「線状降雨帯」という言葉が飛び交っている。広島も関東もどちらも線状降雨帯である。それが「どうやって出来たか」を示す言葉が「バックビルディング現象」や気流の合流、寒冷前線などである。

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「なぜなぜ分析」風に書くとこんな感じ。それぞれ更に「なぜ?」と問うと、地形や気圧配置が、という原因系が出て来る。日本は列島を東西あるいは南北に横切る山脈があるため、そこへ向かって気流が入り込む場合、応じて雲が形成されやすい。前線や台風という要素があればそれは加速され、激しい気象現象に繋がる。地形と風向きはまず把握すべきコトの一つ。

そして、過去の事例やそれに基づくハザードマップなど、各自治体の役所HPや地方気象台のサイトにあるはずである。確認し、大雨の予報があれば、雨雲レーダーなどで追尾し、早めに避難する「自分で探して、先んじて動く」姿勢をどうぞ(多く防災行政無線は豪雨と雷鳴で聞こえない)。これがやるべきコトの一つ。なお、「特別警報」は「既に災害が起きてもおかしくないレベル」であり、それが出るまで何もしない、というのは危険である。

良くあるパターンを把握し、手遅れになる前に。

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