電気機関車EH800(の模型と、その運用)
●2017/11/12注記:この記事はトミックス製。但し、中華モータが次々壊れるのに嫌気がさしてKATO製。用途は一緒。え?モッタイナイ?時々コキ100牽かせるわ。
-----以下、トミックス製の話------
トミックスが入線したので、軽いレビューと、参考になりそうな小ネタを。
●実車について
青函トンネルは新幹線と貨物列車が走ることになり、応じて双方の設備が併設されます。レールは幅が違うので3本。架線電圧は新幹線用の25000Vに変更になります。対応して製作されたのが本機です。青函トンネルは中間地点を底とし、前後が延々と勾配になっています。つまり25キロ坂を下った後、25キロ上り続けるわけです。伴って機関車には強力機が求められ、2車体8軸駆動の本機誕生と相成りました。青函トンネル利用を目的に国からお金が出ているので、基本的には青函トンネル区間のみの運用となります。十三本木峠以南で姿見られたらそれはラッキー。
(クルマで言うところのベタ踏みをするとこうなる)
●模型について
トミックスから発売が予告されたのが2月、当初5月発売とされたものの、8月9月と順調に(?)延期、更には9月に一旦納期確定も、1週間前に問題発生とかでドタキャンとなり、10月に入ってからの到着となりました。本機には特定用途を持たせるつもりだったので、この延期繰り返しにはチト困りました。趣味商品ですから、無かったとしても「社会的損失」は発生しないのではありますが、納期管理は品質管理のアウトプットですから、トミックスの親会社が「おもちゃのタカラトミー」であることを考えると、内的事情に不安を覚えるところであります。
さておき、車両番号など後付けパーツを全て装備してこの状態です。なお信号炎管(非常に使う発煙筒)は個人的趣味でグレーの方を挿しています。青函トンネルは海底下ゆえに内部は常に湿度100%、外は冬期ブリザード、坂道と過酷な環境で戦う機関車の精悍な顔つき……は表現できていると思います。ただ、塗装は色合いも合って「プラスチックの質感」が表に出ちゃってるかな、という気はします。
少しバラして動力の確認です。本機は当初「フライホイール搭載」と書かれ、延期中にその辺の記述はうやむやになりました。結果から言うと付いていますが、8軸分の動力伝達機構の接触抵抗の方が大きく、スイッチ切っても滑走……までの慣性モーメントは有していません。ただ、暫く走らせれば過剰なグリスが遠心力で飛ぶので、また挙動は変わるでしょう。同じトミックスのEH500(初期生産分)よりは遙かに滑らかです。
●小ネタ・パーツの付け方
屋根に差し込むパーツがあって、応じた「治具」が付属しているのですが、
この説明書を見てビジュアル的にそのまま真似しようとすると、当然、パーツはポロリと落ちます。
何のことはない、治具にパーツをセットした状態で、車体の方を逆さまにして押しつけるのが正しいのです。なお、この機関車は2車体で片手持ちしにくいため、一旦前後に泣き別れにした方が作業はしやすいと思います。とはいえ、まず分解とか初心者向けではない気がしますが。
また、差し込む系は先端を斜めにカットしておくと入りやすくなります。小さな穴には細い先っぽ。
●土日鉄道での運用
「特定用途を持たせるつもり」と書きました。それはこれです。
線路清掃用。
汚れた線路を走り、重たいクリーニング機構付き車両を引かせます。このため、次の性能を要求していました。
・牽引力
・集電安定性
・メンテナンスの容易性
牽引力:実物同様8軸駆動ウェルカム
集電:8軸集電でフライホイールも付いており、集電不良エリアを乗り切る確率高い
メンテナンス:トミックスは台車の付け外しが簡単
満貫です(役満じゃないよ)。従来はKATOのEH200や、同じトミックスのEH500を使っていました。しかしKATO車はモータ搭載側だけの集電ですし、台車だけ外したくても動力装置をバラす必要がありました。一方EH500はフライホイールが付いていませんし、現物が関東・東北・関門トンネルで主力となっていて、模型とはいえクリーニング専業はチト不憫、という心理的側面もありました。その点、本機は「青函」を舞台にするパターンは殆ど無いので、専業に対する抵抗も少ないわけです(新幹線E5と並べたり、カシオペアを引かせたり「っぽい」コトは出来る)。なお、こうした用途上、「車両の付け外しは頻繁に行うが、自然解放は困る」ため、Mカプラー機能はカプラー可動部に金属板を挟み込んでロックしてしまっています。
フライホイール付きなのでギアの当たりを取る慣らし運転はしません。ハイ、早速この土曜からお掃除頼むよ。あ、でも明日は新しいCDプレーヤが来るんだよな←ウヤかい
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