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2015年11月 5日 (木)

ぼっち星と変な子たち~太陽系研究2015~

Oss

(NASA)

昭和の図鑑に書いてあった太陽系は「宇宙のガスが集まって太陽を作り、太陽を作った残りのチリが集まって惑星が出来た」であった。しかし、それでは説明出来ない謎が幾つもあった。よく言われたのは以下3つ。

①なぜ、月は出来たのか(そこにあるのか)
②天王星と海王星はなぜそこにあるのか
③冥王星の生い立ち

まず①だが、地球に対する月みたいな存在を「衛星」という。惑星が太陽の残りカスで、その惑星の残りカスが衛星と考えられた(要は子分)。しかし、月は親分に対する子分としては、他の惑星に比べて異様にデカいのである。残りカスが集まったとして、地球に引っ張られず月に集まる…合理的な説明が出来ないのである。

②は木星土星もそうだが、「デカい星が外側にいるのが不思議」なのである。なぜなら、惑星が太陽のカスであるなら、太陽に近いほどカスも多いはずで、デカい星は太陽に近いところの方が出来やすいはずだからだ。なのに何故かえらい遠い軌道にいる…合理的な説明が出来ないのである。

③は他の惑星が太陽の赤道面、要するに同じ円盤の上に軌道が描けるのに対して、かなり斜めに傾き、しかも楕円だった。何故こいつだけ?である。

解決は20世紀後半から21世紀にかけて、特に計算機によるシミュレーションで進んだ。要は「今の状況を説明出来る条件と答え」が見つかりだしたのだ。①は地球が完成に近づいた頃、デカい星が衝突し、再度砕け、地球と月にまとまったという「ジャイアントインパクト」(巨大衝突)で説明出来るようになった。②は「一旦中心に近い方で出来たのだが、重くなった結果、遠心力で外側へ飛んでいった」とする「マイグレーション説」で決着が付きそうである。そして③は探査機観測の結果も援用して明らかにされた。答えは
「惑星というには無理がある」

Voyager

(NASA・抜粋)

太陽系を離れて眺めたらこういう格好をしている。何だか斜めに軌道が描かれているのが冥王星である。その外側に球体が描かれている。この冥王星あたり~球体の輪郭部分には「残りカス」が漂っている。冥王星は「残りカスのうちデカいのが、望遠鏡の発達により見つかった第1号」という逆の結論に達したのだ。実際、冥王星よりデカい「カス」もその後次々見つかり、冥王星は「惑星」の名札を取られた。「太陽系惑星は8つ」これが現下常識、である。

その上で。

21世紀、特に2010年以降、観測技術の大きな進歩により、新たな知見がもたらされた。他の惑星系が見つかり始めたのだ。この結果、太陽系とこれら他の星系との比較が出来るようになり、結果、それまで太陽系に基づいて惑星系の成り立ちを考察していた学者達が一つの結論を導いた。

Fig01

(ペガスス座HR8799の惑星/すばる望遠鏡。恒星自体は明るすぎるのでフィルターしてある)

「太陽系って、変、なんじゃね?」

実は、星の形成メカニズムから言うと、太陽みたいな「ぼっち」星はそもそも珍しいのだ。大きなガスの塊が重力圧縮で星になるのだが「このサイズで1個だけ」というのはそうなる条件が非常に限られる。複数同時に出来る方が普通なのだ。実際、お隣の星「ケンタウルス座α」は三重星、シリウスや北極星は二重星である。

そのぼっち星の多くが惑星系を持つ、と見えてきたのだが、彼らが帯同する惑星は十中八九「デカい」のである。カスは親星に近い方が濃くて多いので、その辺で大きな星が出来る…机上の空論の通りなのだ。もちろん、現況の観測技術上、「デカい惑星しか見つけられないだけ」というのはあるかも知れない。ただ、理には叶っている。

Fig1_s

(がか座β星の「残りカス」の円盤[原始惑星系円盤]。中心星に近い方が濃い/すばる)

で②に戻るのだ。実は木星や土星も、本当はもっと太陽に近いところに有ったんじゃないか…。

Tw3

ナショナルジオグラフィックのこの記事はその辺の話である。彼奴ら、誕生は太陽の近くで、さんざ他の小さな星ぶっ壊したり、重力作用で蹴散らした後、デブくなって遠心力によって外側に移っていったのではないか。尚残った、彼らの傍若無人(?)を免れたカスがそれでも集まって出来たのが火星より内側の岩石惑星たちではないのか。

「グランド・タック・モデル」(大いなる方向転換)言うそうな。個人的にはこの方が納得出来た。

ぼっち星はまず大きな困った子達を生み、しかし彼らは家庭内暴力を働き、親から遠くへ離れ、そこで親はなけなしのカスで4つの星を作った。

巨人族が最初に生まれたとか何だかギリシャ神話にシンクロニシティ。

そして、暴れ兄弟に殆どバラバラにされたにもかかわらず、尚残った僅かな残滓からうまいことジャイアントインパクトで月を伴い青い星となったのが我らの地球。

幾億幾兆の確率の果て、「当たり前を装った変な惑星系」銀河系中心より3万光年の辺境、オリオン腕にあり。俺ら変な子。

Solar_system_835

(「ボイジャー」が太陽系を振り返って撮影した「変な子」たち/NASA)

だからまぁ、変な奴だと言われても当然だと思っとけw

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