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2015年12月27日 (日)

トミックスN-DU101-CL

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鉄道模型のコントローラのレビューである。

●冒頭の能書き

ココログの方ではまず「列車の運転」という奴の解説をつける。クルマにおけるアクセルを踏んで加速する行為を鉄道(や産業機器)では「力行」と呼ぶ。目標速度に到達すると、クルマではアクセルの踏み込みを一定に保つが、鉄道では動力投入をカットする。惰性で走るので「惰行」(だこう)という。

(YouTubeより。30秒で加速をやめて「惰行」に切り替え。そのままカーブ-踏切-カーブまで走行し再加速)

自転車で漕ぐのをやめてもしばらく走るが、鉄道の場合それで相当な距離走れる。都会の各駅停車など1回の加速で隣の駅まで行き着ける。つまり電気を食わずにキロの単位の距離移動しているわけで、鉄道が省エネと言われるゆえんである。これは鉄車輪-鉄レールという「摩擦の少ない」組み合わせだから可能な話だ。物理の力学を習った人には「等速直線運動」をかなり本格的に出来る。と書けば良いか。そして駅やカーブで制動(ブレーキをかける行為=減速)し、止まったり再加速をするなどして、目的地を目指す。この「力行」「惰行」「制動」操作をリアルに再現しようというのがこのコントローラの目的である。一般に鉄道模型のコントローラはでっかいダイヤルで、ダイヤルの位置で速度が変わるだけだが、これは当然、応じたリアルな加速、減速が楽しめる。そういうわけである。さてその操作性と性能は如何に。

●全体の概要

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内容物。本体とACアダプタと取説。

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取説はアナログの同機能機「DU-1」に比して詳しく、加速率や常点灯ダイヤルの設定上限値なども記載あり。力行ノッチは実物の場合、「加速率」なのか「最高速度」なのか、会社によって様々だが、101の場合は加速率。最高出力はいずれもNゲージの規格上限12V。

・1ノッチ12V/160sec 2ノッチ70sec 3ノッチ35sec
・常点灯アジャスト電圧上限値5.5V

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質量は266g

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DU-1が282g。なお、DU-1がアルミパネル仕上げなのに対し、オールプラスチックであり、質感や手触りはチープである。メイドインチャイナ。高級コントローラというよりは操作性を重視して買うもの。

●接続と視認性

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ポイント類つないでこう。本体のみだと軽く、片手で操作すると本体ごと動いてしまいそうだが、ほぼ、本機を買うような人はポイントがダーッとぶら下がることになるので、適当な「押さえ」になるだろう。それでもダメならオモリの板を貼るとか板にでも貼り付ければ良い話。

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アダプタがでかい。普通のテーブルタップでは隣り合わせで挿せない。

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通電するとこう。カメラは勝手に輝度を抑えるが、肉眼ではこのLED眩しくて痛い。

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新品だが台無しにする。

●操作性

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複線なので2台買ったが、ディレクション(方向)スイッチ片方は固く、片方はゆるめ。個体差はかなりあるようだ。まぁチャイナクオリティだわ。なお、非常制動に入れても常点灯電圧は残る。0Vにはならないので、異常で止めた後は電源も切る癖を(ええのけこの設計でトミックスさんよ)。

さて動作は動画を貼ってみよう。

無負荷加速。アナログ連続ではなくステップ。ワイヤレスの挙動をワンボディに押し込んだと書けばよいか、時定数でパルス幅を変えるのではなく、所定のパルス幅を順次繰り出す。その繰り出す間隔がノッチで変わる。そんな感じ。スタートはいきなり1V。

起動停止。カマはKATOのC59。イキナリ1Vから始まるので、何かぶら下げてないと起動電圧の低い車両ではカックンする。ただそこさえ注意すれば他はスムーズ。何より加速率が低いのが実物っぽくて良い。
C59はアナログでは0.5Vで起動する。逆に言うと一番厳しい条件でこんな感じ。単機でなければ問題なく「実物っぽい」挙動が楽しめるものと判断する。

●まとめ

・初代ワンハンドルタイプDU-1の正統な後継である
・いきなり1.0V出力するので、車両によってラビットスタートの可能性は残る
・加速率、減速率は実物並みに低い。リアルな運転が可能と考える
・非常制動は常点灯電圧が残った状態になる。異常の場合は電源を切る癖を(電子式保護回路は持っている)

見てくれはチープだが、そこ気にしなければ「本物っぽさ」味わえるだろう。個人的には合格とする。

以上

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コメント

すのぴさんレポートありがとうございます
忙しくて店に買いに行けてないですが、行った折りに購入したいと思っています

私の気持ちを察してかDU-1は出力されなくなりご臨終になりました

>yu3さん
まぁ、DU-1も80年代のキカイですからね。そろそろお亡くなりになる個体が出始めても致し方ないところ。

このキカイ、「粘り」を感じる走りを見せます。ひょっとするとフィードバック制御しているかも知れません。

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