三月三日散々残業
久々に大残業。ウチは深夜時間帯になると守衛が立って、サインを書いた紙を渡すシステム。サビ残で労基署にカチ込まれて「労務管理の改善」としてそーなった。残らないで済むような…が筋とちゃうんけ。
さてオリオンさんもだいぶ傾いたし、守衛さんとダベって帰ろうかと門へ向かうと…ん?
黒山。
何のことはない。設計建て屋からエンジニア各位が「帰宅ラッシュ」なのだ。そうまでしないと追いつかない。ちなみにカチ込まれた時、リーマンショックの頃だが労務が言ったのはコレである。
「業務を効率化しろ」
果たして受けた各設計課長はまず納期を決めて退路を断つ。すると納期優先で不十分な設計というヤツが必ず発生する。
当然、発売後故障が増えるので、修理のコストはかさむし、原因と対策と再発防止というヤツにリソースを食われる。するとそう、タダでさえ短い納期の中で、設計に割く時間が更に奪われる。残業は常態化・長時間化し、応じて不十分な設計というヤツも減らない。
弊害はそれにとどまらない。故障を嫌うので極力、冒険を避けて流用を多用する。当たり前だが何の面白みも無い「新製品」が出来ることになる。新しいモノを作ろうという気概も失われ、納期に向かってCADで図を書くという「作業」になってしまう。そこにカスタム設計とか飛び込んできたら最後。プライベートを削ることになるのでリフレッシュされず効率も落ちる。
設計は余裕と闊達さがまず確保されるべきなのだ。「無」から「有」を生み出す筋道は人によって大きく違う。一発で最適解を見つける人もいれば、色々試して納得してから歩き出す人もいる(後者の場合経験によって「選択候補と所要時間」は減少短縮される)。誰もに同じ作業を要求する技能職とは異なる。「効率化」の究極は一発最適解になろうが、困ったことに技術は毎年新しくなる。候補を挙げて味見をするという工程は絶対必要になる。設計の課長はその辺心すべきだろうし(あんたが現役の頃と「考えるべき事」の数は大きく違う)。労務も(売り上げ)/(人数×時間)という馬鹿な算式一つで全てを推し量るのは止めるべきだ。100台売るより100台直しに行く方が時間も人手もお金も掛かる。
名古屋の深夜帯だというのに10両編成の通勤電車は立ち客が出ている。これはダラダラ書いたことがほぼ一般論としてまかり通る事を示唆する。ちなみに東京の「東京発地方行き」通勤電車で最も混むのは「終電」だったりする。
株主の顔色だけを気にして内部留保を溜め込むことに汲々としている企業トップのじいさん達(及びその株主たるじいさん達)よ。あなた方は若者の首を絞めて日本の将来を殺す気か。棺桶に札束詰めて焼き場まで持って行く気か。
いい加減にしたらどうだ。この馬鹿者共が。
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