技術大国ニッポンの足元
ソフトウェアのエラー。修正ように送ったコマンドもソフトウェアエラーとかアホか。
「はやぶさ」が美談にされているが、そもそも故障しなければそんな苦労しないで済んだ話。
三菱自動車燃費問題、電機メーカ各社の凋落。
日本は「技術」でのし上がった国ではないのか。
欧米が裏で手を組んで日本をマーケットから追いやろうとしているのは皆さん薄々お感じの通りである。先行者追撃の方策は大陸が人件費を武器に我が世の春。比して日本の技術の現場で起こっているのは、納期を守れ、給料上げない。
はびこるのは「安易なコピペ」「考えなしのコストダウン」んなもん、進歩しないし、技術者のスキルも上がらない。たまに「付加価値」と称してしょうもないもの高値で売りつける「プチぼったくり」
しかも気にしているのは株主の顔色で顧客のニーズじゃない。
「ひとみ」について言えば、スタートラッキングシステム(特定の恒星が特定の位置に来るように)を用いて姿勢を制御しており、そりゃ当然地上で実機試験をするのが難しい。シミュレーションとかFMEAとか、机上で如何に深く考えるか、という話になるが、それには多くの視点と脳による「気づき」、材質・構造・挙動の理解が欠かせない。人数も時間も要する。ケチると応じて漏れは増える。
「社会的損失」でコストを思考せよとは故・田口玄一氏の至言だが、例えば利益率5%の製品がリコールで100億の損失を出すと。売上げ×利益率=100億でようやく回復出来るわけで、売上げは2000億必要になる。ただリコール出したような製品がそれほど買ってもらえるか?こうなる。ちなみに三菱自動車の場合、一般消費者が買える三菱ブランドの工業製品にまで影響が及ぶのでシャレにならない(クルマと霧ヶ峰は関係ないぞっ)。
ちなみに素材・コンピューティングのトレンドで言うと、コンデンサはセラミックの大容量化により「有寿命」部品である電解コンデンサの駆逐が進み、コンピュータは人工知能・ディープラーニングの実装、パワー素子はシリコンカーバイドからガリウムナイトライド(窒化ガリウム)辺りが実用化の段階、とこうなっている。かき集めると確実に「世代」を越える。そう、今このタイミングこそ、昭和~平成で獲得した技術と、これからを支える技術者とのスキル継承・育成の良いタイミングなのである。程なく、ロジックICを組み合わせて作った機能回路は、コンピュータで仕様を書くとFPGAの大きな素子で出来上がってくる時代になる。ただ、それを作るのに「ICを動かす」「論理回路を考える」知識があるなしでは出来上がりと動きが違う。
経営陣よろしいか。上から目線で「やれ」と言うだけでは異国の他社に出し抜かれるぞ。
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