ポタフェス2016@なごや
ポータブルオーディオフェスティバル。
……毎年行く気はない。トレンド捕縛と、高額機器の試聴が目的。
送出と変換と増幅と音波出力総動員して出撃。
中は黒服のリュックがたくさん。なお、女性は5人見かけた。ウォークマンA16にOPPOのHA-2をデジタル接続。出来るなお主。
●スタックス
「いきなりかい!」
だって空いてたんだもん。
滅多に聞けないSR-009にOPPOからぶち込む。伸びやかでストレートの一言で「さすが」としか言いようがない。でも「音のバランス」という点ではウチのソニー勢がんばってるんじゃないの?ともあれスタックスは外で使うもんじゃねぇ。ポータブルの002というのがあるが、流石に中途半端な仕様になってきた。財政的にアレだと思うがハイレゾ野郎達に向けて一発ぶっ放して欲しいところ。
●SHURE
「高級イヤホン」を切り開いたメーカ。まず新型イチオシのコンデンサ型。何故かDAC内蔵で何故か96kHzまでしか対応しない。
「192とかぶち込むと?」
「音出ないんですよ」
つまらん。アナログで接続。音自体は素直にスタックスのミニマイズ。ただ009と同じ金額出すかというと。どのみち専用のドライバが要るので、発音体までデジタル(DSDにすれば出来るでしょ)くらい冒険して欲しい。
続いて憧れの846……なんだが。
「頭打ちの音」と書いたらオーナー各位怒るかね。それとも俺がキンシャンした音好きなだけか。なんつーかf特20kHzが納得できる音。EX1000やXBA-300改から乗り換えるほどのポテンシャルは。俺がくそ耳?
●ifiAudio
DSD11MのDAコンバータで市場に参入してきて、ガチのデジタルソリッドステートと思いきやいきなりタマアンプとか。なおウチにはそのnano_i DSDとnano_i USBがいる。このアンプは石とタマとハイブリッドの3通りドライブできる。当然ながらアッチッチ。音は持ってるi DSDカリカりだが、比してレガート。すげぇ「真空管ユーザー」を意識した作り。弦楽とマッチする。逆に打ち込みメインのアニソンには。
●AKG(あーかーげ)
オープンと密閉とお高いのそれぞれ聞かせてもらう。オープンは基本的に普通のスピーカを超近接で聞いてるのに近い。悪くないんじゃね?
密閉型550。かなり癖があるように聞こえる。ソニーとテクニカに慣らされ過ぎ?ただ「へっどほんくさい音」ではない。そこはすごいと思う。
●クリプシュ
ほぼ、耳栓の幅と長さ。この細長い筐体に良くドライバ押し込んである。ズボーっと耳の奥深くに押し込んで使う。
思ったより低音が出てきてバランスは取れている。ただ押し込み方でf特コロコロ変わる。悪くはないと思うがEX1000より少しシルキーというフィールで、後釜とか買い換える対象になるかと言うと。
●ビクター
ウッドコーンのダイナミック。当たり前だがアコースティック系との相性は非常に良い。クラシックメインなら心地よく聞けるだろう。そして逆にEDMは苦しい。これほど個性的なキカイも珍しい。ユーザーを選ぶと思うが、クラシックバカは一定数いるし、ボーカル物も行けるので、そういう配分の楽曲持ちなら選んで面白いだろう。
●アルティメットイヤーズ
カスタム専門。BA6発。$1350。なんつーか「優等生」の音だわね。kalafina「うすむらさき」でサ行の発音をここまで丁寧に描くキカイは初めて。当然万能。耽溺してしまう。
●ゼンハイザー
同じくオープンと密閉と聞かせてもらう。このキカイなにやらダイヤルっぽく見えるが、回すとf特が変わる。スカスカからドンシャリまで変化。ただ、好みのバランスは見つけられなかった。逆に言うと好みのバランスどんぴしゃになる人もいる。
密閉型の方は女性Voの声色がずれちゃっていまいち。ただそれも個性なんだけどね。ちなみに「サ行が刺さる」などというレベルの低い奴には当たらなかった。
●オンキヨー&パイオニア
DP-X1。聞くのは初めて。OPPOはサイズ比較用。でけぇ。タブレット端末と言ってもいいくらい。使い心地もインタフェースもAndroid端末そのもの。
音は空恐ろしい。352kHzMQA。まだデコーダが不完全なのか、音にフラッタを感じたが、マイクロセカンドオーダで繰り出される音の密度「稠密性」は極めて高い。これはスタックスやUEのカスタムと組み合わせるとえれぇことになるなと感じる。
「今は何をお使いですか?」
「似た価格のこれです。後継考えると最有力ですね」
「ありがとうございます」
だけど小さくしてね。胸のポケットに入らない。
●OPPO
会場にはどこかで写真を見かけたのと全く同じ「4段積み」氏がいたが、それは別格として、多かったのがAKの機体と、俺も含めたこれ、OPPOのHA-2を使った2段。さてここには別に使ってますよアピールに来たわけではなく、同社の「平面駆動」ヘッドホンPM-3を試すため。HA-2から出すので当然4極を使う。
制動が効いて良いのだが、大音量放り込むと急に荒々しくなる。まぁ振幅に限界点があってそこを越えちゃダメってことだろう。チト勿体ない。
●総括
10万越えのイヤホン聞いたが、案外頑張ってるEX1000と300。というところ、高級な彼らは少しシルキー加わっていい感じだが、そのシルキーにそんだけの諭吉を盛るかという。一方でスタックスへの道は遠い。
SHUREは846の後釜が欲しいところ。846というキカイには~20kHzと書いてあるのだが、そのままみたいな制限感があって実に惜しい。デモ機がヘタれてた?コンデンサ型の展開に期待。なお、イヤホン、ヘッドホンは耳直で聞く以上、何より「相性」なので、予算の許す限りのキカイをこういうイベントでガンガン聞いて決めるのが第一。自分は「軽いドンシャリ」が好きで、スタックス信者なので、応じて嫌いな人とは意見が真逆となる。
再生機は352kHz対応機で一段落という感じ。会場ではAKの50万をなんと「10万円引き」40万円で販売していたが、そこまでのキカイじゃない。ぼった。ただ、売れてるのは説得力のある再生機を日本メーカが作れてない裏返し。とにかくトレンドについて行けてない。その中でオンキヨーDPは解像力、アンプの駆動力とも一級品なので「小型化」に期待。
しかし192kHzのクラシック流して違和感ないんだからイイ時代になったもんだ。
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