その後のハイレゾ音源再生(マランツNR-1607&アキュフェーズE-470)
★専門用語の説明は文末に一括
基本的にはPCで「Media Go」を立ち上げ、マランツめがけて「Throw」で曲を放ってやる。マランツはレンダラーとして勝手に電源入って演奏始める。
はずなのだが。
・NASから曲を拾えないことがある
・同じ曲を繰り返し再生することがある
「Media Go」再起動すると解消されるのだが、気持ちのいいものではない。しかも発生頻度がかなり高く、毎度再起動とかいらだつだけ。
このグレードのAVアンプ内蔵DACで音質が~言うつもりはないのだが、DLNA再生の利点は「ビットパーフェクト再生」であって、この変な挙動はその利点を全部帳消しにしてしまう。マランツやMedia Go配信元のソニーに聞いてみる手はあろうが。
・NASとそのファームウェア
・ルータとの相性
も、パラメータとして絡んでくるので、解決はできまい。予備系統としてHDMI長々伸ばして繋いであり、こちらは確実に認識し、変な繰り返しもないので「ダブルクリックで再生して」…妻にはこれで解決とする。但し、メール着信や緊急地震速報、ネット動画の音声なんかも全部マランツ-アキュフェーズから出てくる。
自分が再生する場合はOPPOブルーレイに「Throw」し、デノンSX11で受け、アキュフェーズにバランスで放り込む。この場合、マランツからアキュフェーズへの接続は切れるが、HDMIは受けていて、マランツはマルチチャネル再生であるから、PC音声はセンターとリアチャネルからちょろちょろ聞こえる。「ビットパーフェクト再生をしたいが、PCの音をメインチャネルに混ぜたくない」…一応、目標通りではある。
ただマランツさん困った動作がある。システムは大体電源入れっぱなしにして、テレビのHDMI第2入力に繋いでいるわけだが、その状態で、HDMI第1に入れているHDDレコーダの録画を見ようとして「HDMI1」に変えると、勝手に「HDMI2」に切り替えてしまうのだ。テレビの設定が悪いのか、それともレコーダもマランツに繋ぎ込んでしまって「パススルー」にすれば済むのか。妻子が日常的に触るところは、極力接続も動作もシンプルにしておきたいのだが。え?電源落としゃいい?そうなのだが、バイアス電流食わせて熱的に安定させておきたいわけで、ねぇ。
一方アキュフェーズ。導入して2ヶ月ほど経った。この会社のことだから出荷前に十分エージングされとろうが「電源60Hz」に電解コンデンサなじんだと思うので追加でレビューしておく。
音源は昨日記事の再掲になってしまうがこれ。オクタヴィアのモーツァルト。2016年7月録音のギャン最新である。
まずヴァイオリンの表現が妖艶ですごい。このアンプを最初に聞いたのは2015年のオーディオフェスタ名古屋だったが、フランコ・セルブリンから出てきた音は「演出過剰」と感じたが、まぁその印象を彷彿させる鳴り方だ。「弦の震えが見えるような」。ペア10万円のスピーカでも出てくるのだから、それは「アキュフェーズの音」なのだろう。エッジを立てたというか、瞬発力に大いに注力した増幅器という印象である。デバイスMOS-FETなんだからそれで相応しいのだが、人によってはキツいと言う。ただ、SACDはDSDなので少しまろやか。PCMだとカリカリが先に立ちすぎるかも知れない。ヴァイオリン×DSD×アキュフェーズ。好バランスの組み合わせと判断する。これぞ「スーパーオーディオ」CD面目躍如だ。静寂の中に屹立している、まっすぐ向き合う音。とはいえモーツァルトだからそれでもBGM的に置いておけるのであって、バッハだと疲れるかも知れない。
と、弦をベタ褒めしておいてアレだが、ピアノもう少しどうにかならんか。多分、フォーマットとしては十分で、あとはマイク位置と録り方だけだと思うが、なんかこう「ピアノとしての生々しさ」に今一段の鮮明さが欲しい。弦を叩き、弦を弾き、筐体を揺さぶり、反響板(正しくは「屋根」)での反射もある。演奏者、ステージの上、客席、それぞれで聞こえ方が違う。「正解・王道」は難しい。ピアノはオーディオの最後の難関、であろう。
にしても綺麗に鳴るわ。オーディオ趣味で最高の瞬間だわ。「音圧」じゃねぇ「ダイナミックレンジ」だ。
★用語解説
・レンダラー:DLNAで情報を受けて再生する機械
・NAS:家庭内ネットワーク上にぶら下げたハードディスク
・DLNA:Digital Living Network Alliance。ネットワーク経由で機械同士通信させるための規格
・ビットパーフェクト:24bitなら24bitちゃんと受け止めて再生すること。PC由来の音を混ぜるとこれが失われる
・DSD:Direct Stream Digital。音声信号のデジタル伝送方式の一形態。
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