変えないのと変えられないのはちゃうで
2011年の電気イベントで、この0.4×0.2ミリのコンデンサは当時、「実装する機械がありません」だったが、2016年冬現在「こいつが主力ですので、デカいのはやめたい」だそうな。
工場の上層部は製品作りについて良くこう言う。
・10年変えなくて良いものを
・安価で革新的な製品によって新興メーカーに対抗
ちなみに新興メーカは2~3年ごとにその時々で最も安い部品を集めて小さく作る。もちろん、そんな頻度で「高機能」な製品をコロコロ作り替えることは出来ない。一方で。
・生産機械は大体2~3年で大きなメンテが必要になる
・安さが武器なのでそもそも高機能なんか考えていない
面倒で経験が必要になる「メンテ」を回避し、その代わり製造機械と図体を変え、「安い小さい新製品」アピールも出来る、と、言わば「高機能長寿命」の日本製品と真逆の立ち回りなのだ。その通り、それはそれでアリだし利口なやり方。で、上記工場の上層部の要求通りを技術者が作ろうとするとこうなる。
・安価=今流れている部品
・10年=今流れている部品(10年続けろと確約を取ってある)
要は「余裕を削ったり、線の幅を小さくしたり」して「現行品をシュリンクした現行品」
ちなみに部品メーカは日本と新興どっちを好むかというと新興だ。「10年続けようとするとメンテが必要」は部品製造機械も同じだからである。1個2個壊れたところで原因と再発防止云々10年言い続けるウルサイJAPより、都度都度新部品を文句も言わずドバッと使ってくれる新興の方がありがたいに決まっている。
・その時々の安価最小の部品を使いつつ、互換性を維持できる製品作り
落としどころはこうなるか。ちなみにコレやろうとするとネックは「マイコン」になる。ソフトウェアを新製品にごっそりコピーができればいいが、大抵ムリ。
・機能単位で複数マイコンを使い、都度都度乗り換える
・FPGAなど、SW使わなくても実現可能なものは切り離す
こういう工夫が必要になる。
実はコレ、日本が世界で今後も戦い続けるためには、日本の産業構造・商習慣を変更することを迫っているのではないか。
「10年作ってくれる」部品屋を探すんじゃねぇ、コロコロ変えても機能性能上は10年同じように作るんだよ。
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