原子の見える目が欲しい
製品が故障すると原因を調べるわけだが、最近その中身がややこしい。例えば「銀」。金に準ずる貴金属という扱いで知られるが、電気的にも抵抗が最も低いことからチマチマ登場する。但し電気・化学的振る舞いは金と全く異なる。
銀製品お持ちの方はご存じの通り、表面が黒ずむ。この現象をいろんな人がいろいろに説明して磨きクロスを売っているが、実態は硫黄成分による「硫化」と塩素による「塩化」、大気中の排気ガスなどに含まれるNOx等による「硝化」が複合している。では電気製品においてはどれが優勢でどの程度影響を見るべきか…それはユーザー個々に異なるというのが悩ましいところ。中国の都会みたいな煤煙もうもうは「硝化」だろうし、海岸や人の手が多く触れるなら「塩化」、火山地帯や化学工場なら「硫化」となる。
例えば半導体。謎の経年劣化が報告されている素子がある。無茶な電力は加えていないが数年で壊れる。
すると「定格以下でも劣化するモードがある」と来たもんだ。半導体による「絶縁」は完全な「電流0A」はムリで、なにがしか微小な漏れ電流が存在する。これが絶縁構造を破壊するんだと。加えて、最近は小型化が進んで1つの素子が非常に小さくなっているので「小さな破壊」でも致命的な特性劣化になる。その電流ルートは電子顕微鏡レベルの「半導体素子の出来映え」に左右される。
(パーコレーションだってbyソニー。パーコー麺じゃないよ)
どっちも原子の電子の挙動を実際に観測できないと根本解決に繋がらない。電子の見える目が欲しい(>_<)
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