大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて
ぬふう。
詳しく見てみましょう。
・一部輸出貨物と技術提供の許可の個別化
○フッ化水素 :輸出令別表第1の3の項(1)、貨物等省令第2条第1項第1号ヘ
○フッ化ポリイミド:輸出令別表第1の5の項(17)、貨物等省令第4条第14号ロ
○レジスト:輸出令別表第1の7の項(19)、貨物等省令第6条第19号
上記2つのフッ素化合物は、化学兵器の材料であったり、ロケット(ミサイル)や航空機のボディ材料であったりと、「軍事転用」の懸念のあるもの。レジストは半導体製造の際写真技術を生かした部分があって、そこに用いる。
これらを韓国に輸出したり、設計・製造・使用にかかわる技術を提供する際には、仕向け地・顧客・用途・取引条件(いくらで?量は?)を明確にしたうえで経産省の許可を得なければならない。当然、申告した内容で使用されたことを裏付けるエビデンスも必要になる。
・外為法輸出貿易管理令別表第3の国(いわゆる「ホワイト国」)から大韓民国を削除
輸出管理はもともと「このリストに載ってる奴は輸出するのに許可取れよ」という「リスト規制」だけでしたが、それ以外の物品の軍事転用が相次いだことから「リストに載ってなくても、仕向け地、顧客、用途、取引条件(通常より高く買うよ、等)はちゃんと調べろ」となりました。全部見ろ、ということで「キャッチオール規制」と呼びます。が、この際、
「各国際輸出管理レジームに参加し、輸出管理を厳格に実施している国」
については、「全部見ろ」の対象から外すことにしました。この外してよしのリストが「ホワイト国」です。ここから外すということは「軍事転用の懸念がある」と日本政府は判断した、と言えることになります。
・報復?
「 輸出管理制度は、国際的な信頼関係を土台として構築されていますが、関係省庁で検討を行った結果、日韓間の信頼関係が著しく損なわれたと言わざるを得ない状況です。こうした中で、大韓民国との信頼関係の下に輸出管理に取り組むことが困難になっていることに加え、大韓民国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生したこともあり、輸出管理を適切に実施する観点から、下記のとおり、厳格な制度の運用を行うこととします。」
いえいえあくまで韓国という国に輸出管理上の懸念があるから、軍事転用の可能性をふさぐために輸出管理を厳格にするというだけの話です。
実際自分の国で作ったものすら横流しするのですよ。況やよりアシの付きにくいニッテイをや。
・WTO違反?
報復には報復で対応すると韓国は言っています。が、ホワイト国でない国は元より厳格な輸出管理を実施しているだけで、それ自体はWTO禁止でもなければ、ホワイト国云々は日本が独自の裁量で設定しているもの。「ほかの国と同じすること」のどこがWTOに反するのでしょうか。どころか、「国際法に照らして」と国際法をガン無視して蒸し返す国が笑わせますね。
・日本国民として注意すべきこと
日本国内で不正輸出を持ちかけられる事案が増える可能性があります。
・短納期・ストックと称して大量購入
・突然の向け先変更や追加
・いつもより高く買います
などは不正転売を疑ってください。
さて、ゆっくりと風呂に入るか。
« 雨?よろしい、ならば線路工事だ #鉄道模型 | トップページ | ストレス開放ストレス? »
コメント