非常ボタンを扱え
京浜急行は非常に明確なコンセプトのもとに運営している会社である。すなわち
・横須賀線より早く
だから線路の幅は新幹線と同じ標準軌(1435mm)であり、要はガニ股にして安定性を向上させ、カーブ多くても高速で駆け抜けるため高い加速度を有し
土砂崩れや踏切事故で車両が高速で衝突しても変形を抑止するためにモータ付きの重い車両を先頭にし、前面が鋼鉄で頑丈に作ってある。
そして運営は乗客本位で柔軟だ。事故等でダイヤが乱れると「行けるところまで行く」(マニアは行っとけ/逝っとけダイヤと呼ぶ)など有名だ。だからトラブルがあっても京急側を責める人はいない。
それはさておき。
今回は細い道に迷い込んで往生したトラックが踏切に入って動けなくなり、快速特急が突っ込んだ、とされる。踏切にも駅にもたくさん人がいてSNSに多くの動画も上がっている。
にも拘わらず。
非常スイッチが扱われたという情報を聞かないのだがなぜ?
支障物センサと基づく警報装置の作動、応じた京急運転士の非常制動までは応じた対応と考える。運転士がブレーキをかけるタイミングが遅れた結果だと言えばいえる。でもそこを咎めても仕方ないだろう。トラックが踏切に残った状態で遮断機が下りてしまったら即座に電車を止められなかったか。
言うてサッと押すには場所知ってなくちゃいけないし、そもそも踏切にこんなものあると知らない人も多いけどね。一般化するほど悪用する者が増えるのが世の常で。でも結果何も起こらなかったにしても、それは結果論だし、勇気をもって押すべきだろう。ちなみにこれ押すと周囲1キロ程度の電車が止まる。快速特急120キロでも30秒前なら止まれる。
この事故は「悪者探し」をしたところで解決や再発防止にはなるまい。「気づいたらすぐ」の未然防止の周知しかない。
怪我された方の快癒を。
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