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2019年11月21日 (木)

追想・新幹線(主に短歌のネタ出しのための)

短歌もともと年1~2首浮かぶ程度だったから「月10首」とかあっという間に枯渇。でも鉄道ネタなら旅や人生を写す側面もあるし、共感得られる内容でなんぼか続けられるかな、という。

初めての新幹線は東京から小田原か熱海まで乗せてもらった。風景眺めて「童謡みたいに飛んでるようなって感じじゃないな」ってのと、あっという間に降ろされたことが記憶に残っている。応じて親父に文句を言ったと思うが覚えていない。

博多まで開業した昭和50年以降は、母親の郷里が博多だったこともあって、夏と冬と、新幹線で行った。飛行機で2時間も掛からないところ、6時間半を要したわけで、財布的にはさておき、母には苦痛だったのではないか。お菓子を食べて、ジュースを飲んで、食堂車でハンバーグを食べて、列車電話でばあちゃんに電話する。そして新関門トンネルをくぐると空気の色が違う。…幼稚園~小学生にはこれ以上ないエンタテイメントであった。

中学・高校と進学すると、応じて東北新幹線が開業を迎え、鉄ヲタとしては逆に祖父母を迎えての旅のホストとなる。楽しむより楽しんでもらうため…旅というよりは移動手段の意味合いを持ち始める。

就職して西下する。多摩川の鉄橋を渡って200キロオーバーへ加速を始めたとき、社会人としてのスタートダッシュだと感じた。そこから先は会社のカネで乗る移動装置。ただ、たまに実家に帰るときに少し時間を戻らせてくれる気がした。

祖母が倒れて博多へ向かうにあたり、会いに行く機会も減るからと母と弟と赴いた。「東京-博多のぞみ号グリーン回数券」15万円するこいつに、過去長旅に付き合ってくれた母への感謝を込めた。

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妻とは遠距離であったから、「のぞみ回数券」は二人を結ぶチケットになった。東京21:28発「シンデレラのぞみ」に乗せて送った。

そして妻は実家から離れる際に新幹線に乗り、出産のために帰る妻に「グリーン個室」を使った。そして家族は3人になって新幹線で戻った。

名古屋に定住してからは「ちょくちょく乗る」足で道具で手先に変わった。うやうやしく発見してもらったチケットはネット予約のICピに変わり、めんどくせーから新幹線、に変わった。それはとっておきの旅の仲間から手軽な乗り物へ変わったことを示唆した。

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そして今日も、551の保冷バッグを荷棚に乗せて背もたれを倒し、弁当開いて発車を待つ。

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