地中海には川がある地中海には湖もある
ヨーロッパ地中海は太古地球上唯一の陸塊であった「超大陸パンゲア」が南北に分かれた際の裂け目(テチス海)に端を発する。
という程度の話は教科書に書いてある。が、その先は地学を専攻しないと出てこない。
・3500万年前ごろ:地中海周辺の大陸配置がだいたい現在の姿になる
・600万年前ごろ:ジブラルタル海峡が大西洋と切り離される
・530万年前ごろ:塩湖→干上がって塩の大平原になる(メッシニアン塩分危機)
・500万年前ごろ:ジブラルタルで再び大西洋とつながり現在の地中海が形成される
この「地中海の再形成」はわずか2年程度で成し遂げられたとみられ、応じた規模の大洪水、大河が形成され、その大河は「塩の大地」に「塩の峡谷」を作ったであろうという。結果、地中海の海底下2~3キロは岩塩の層であるという。
クレタ島の近くの2920mの海底には、幅1キロ×長さ80キロ深さ100mに「塩分濃度32%」の海底湖があるんだとか。海底に湖とか「ん?」って感じだが、塩分濃度が濃いので普通の海水より重く、境界線ができるようだ。
(https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400008436.pdf )
土の部分は普通の海底。白いのは塩湖の表面。人がプカプカ浮いてる画像でおなじみ「死海」の塩分濃度が25%というから「どんだけ~」である。
地中海の存在が人類文明の興隆に寄与したことは言うまでもなく、このようなダイナミックな現象はそう簡単には起こらない。
地球の存在は奇跡と言ってよいが、その上に更なる奇跡の重なりで私たちは生きている。
とかなんとか論文漁りして書いてみたくなった昨今。
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