切った取った縫った【粉瘤切除】
麻酔して切開して切除して縫合する、というフルセットの手術は初めてである。
先に撮ったCTを見ながら所見と術式の確認。
「脂肪の色では無いのでアテローム(粉瘤)と思われます。あとレントゲン担当から肺の炎症痕がありましたと。何か病気しました?」
2019年11月。咳が止まらず「シングレア」というけっこう高価な咳止めをずっと飲んでた。
「そんなことがありました」
「あーなるほど。では手術室へどうぞ」
服を脱いで仰臥。
「麻酔打ちますね。痛いですよ」
キシロカインさん。4カ所くらい打ったか。チクリと痛い。程なく周辺がマヒしてくる。
「お名前やここがどこか分からなくなったりしていませんか?」
それこそ見当識障害の確認。
「大丈夫です~」
デキモノ周囲が入る分だけ丸く切った紙をかぶせて手術開始。「痛みが無いだけでメスが滑る感覚はあるんじゃないか」と思いきや皆無。ただ、振動だけは伝わってくるので、「着てる服の上のアップリケをいじられてる」みたいな。
「粉瘤ですね。出しますよ」
まぁ「ニキビを潰す」作業を4㎝のサイズでやってると思って下され。
看護師が「出てます。いっぱい出てます」
…変な想像をしたアナタは心が汚れている。
看護師「案外ニオイとか無いですね」
医師「マスクのせいだよ」
いやいや粉瘤って「本来体外に排出されるべき皮脂など人体由来の廃雑物がなぜか袋とじになって中に残ったもの」だよ。外気中のバクテリアに触れた瞬間。
「あ、臭ってきた」
すんませんね。潰したニキビと同じとしておく。
引き続きギューギュー絞られるが痛くは無い。更にハサミが登場して皮下に出来た袋を切り取って行く。
「はい、綺麗に取れました。縫いますね」
中をいわゆる「溶ける糸」で、外の皮膚を冗長分切り取ってナイロン糸で4針。
「切るより縫う方が時間掛かるんですよ。はい、終了です」
傷口と、摘出したブツと、見せてもらって診察室へ戻る。ブツは「白い梅干し」の如し(画像はあるけど貼りません←誰も聞いてない)
「CTより粉瘤と診断し、切開して皮下より粥状(じゅくじょう)物質と包袋の全摘出を臨床的に確認。新規の出血なし…これで最初に診察頂いた医院へ送ります」
「ありがとうございます」
化膿止めと頓服の痛み止めを処方され、明晩以降のガーゼ交換の説明を受けて終了。お値段15000円なり。来週抜糸。
「滅菌ガーゼ下さい」
「当店では在庫切らしております。コロナで皆さん買って行かれて…」
はい?あの「滅菌」て「ガーゼ自体が処理済み」なだけで、「今そこにある菌やウイルスを滅する」ものじゃないよ。
なー、ネット時代なんだからちったぁ調べてから買えやぽんこつ共。あ…麻酔切れてきたw
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