電界でリラックス? @ducatish
こんな流れで。50Hzは東日本の商用周波数。60Hzは西日本の商用周波数。というだけで軽い気持ちで引用したのだが、きちんとリプライ下さって。および、「50/60Hzの電界(電圧の掛かっている空間)」ちゅーのは、そういうわけで電力供給網という形で今日日普遍的に存在するわけで、興味があるのは確か。ちょっと紹介がてら書いてみたい。
【論文の要約】
・50 Hz の電界を処置された健常者において、脳波のシータ(θ)波成分が増加することを発見(θ波はリラックスの証)
・目を開けていても閉じていても変化はない
・与えた電界は頭頂部で20kV/m@50Hz
・電界印加でストレスコントロールなどへの応用を期待
(https://research-er.jp/articles/view/98303)
電界はどうやって与えるんでしょう。
うーん。
こういう時は「特許」…ゴソゴソ…え?昭和50年代から出願されてんじゃん。
新聞記事のキカイの内容と思われる物はこれか(特願2017-204743)。「高圧トランスによって発生させた高電圧を電極22,23に印加し、大地から絶縁された被治療者Hの患部または全身に高電圧を加えて治療を行う」…トランスの2次側を「金属板」にして、その板の間に電界が出来、人が座る。もちろん、板と人とは絶縁され、「電圧は掛かっているが電流は流れない」そんな状態。で、この装置は普通に家庭用電力を使うので周波数は当然50or60Hz。
で、リラックスできると。
「人間」が「電気」と付き合い始めたのは古代ギリシャあたりで、哲学者のタレスが「琥珀を布で擦るとおもしれぇ」とか書いてる。「電気」と知ったのはウィリアム・ギルバート(1600年)以下17世紀になってから。貯めたり使ったりすることが出来るようになるのは、ベンジャミン・フランクリンの凧実験(落雷させて電気を貯める!・1752年)になる。電気をエネルギとして使うきっかけになるのはファラデーの電磁誘導の法則(1831年)から。「トランス」は電気-磁気-電気変換装置で、この電磁誘導の法則の原理×構成する金属と磁性材料の自然特性だけで動いている。
長々書いたが、要は「電気」それが加わっている空間「電界」は、人間が作り出したもので、自然の産物ではないのだ。勿論「雷雲が頭上に来ている」状態では電界が加わっている。落雷は電界中を電流が流れる現象だ。ただ、論文のように「プラスマイナスが交互に入れ替わり、しかも周期が一定」というシロモノでは無い。
それで人体がリラックスできる…「外部からの刺激による人体の変化」は、人間が動物であるがゆえに、700万年の進化の中で獲得してきた特性であることが多いが、こんな全く人為的なシロモノに進化のメカニズムで順応が生じたとは考えにくい。神経動作は電気信号であるから、元々、偶然に獲得した「スイッチ」「回路」が50Hz(リプライ頂いた著者氏に寄れば60Hzでも)で動いたというのが安直な説明。そしてもし機序が判れば何せ発生機構が簡単だから応用範囲が広いし、逆に「不快」な条件が判れば電気製品の設計で応じた配慮が必要になってくる。IH調理器や電車の床下でうぉんうぉん言ってる「インバータ」なんて任意の交流作る機械だしね。
ちなみに「人為的な刺激なのに人体に変化が生じる」とか怪しい健康商法みたいだが「音楽」もその一種じゃね?としておく。むしろそういうの人体沢山持ってるんじゃね?
今後に期待。↓ニコラ・テスラの有名なバババ写真。それこそ「電界の中」…バババがうるせぇという気がするが、バババが音楽を奏でてたりして。割とマジで。
« いや底上げしないと | トップページ | 土曜日のルーチン »
コメント