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2021年10月 8日 (金)

「教えてあげたいが」滅びる_____? @StereoSound_inc @DenonJP @Yamaha_ongakubu @avexsebofficial

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オーディオ。

ブームは80年代であろう。その時代に夢中になった我々は順調にアップグレードして、家電品としてはアホみたいな価格の機器を並べて悦に入ってる。その間に「聞き方」はウォークマン、そしてスマホ+イヤホンで「曲の要点」(これ重要)を聞く方向へ進んだ。この背景には、大きな音+機械の値段+置くスペースという問題に加え、みんなで聞く音楽から自分だけの音楽に変化(オタク化)し、「人に聞かれると恥ずかしい・趣味をけなされたくない」という心理が広かったこともあるだろう。「釘宮病」とか最たるものだ。別にイイと思うがね釘宮さんの声かわいいし。

その一方で。

音楽の質の低下、とりわけ「売り方(売れ方)」が質と正の相関を見せなくなったことも非常に大きい。最たるものが言わずもがな何らか抽選券方式だ。その時のためだけに作られて捨てられるコンテンツ。サビのフレーズとメロディだけ知っていれば話題にはついて行ける。そこに、ひずみ無く聞こうとか、ミュージシャンが歌手が思いを乗せた瞬間を描き出そうという需要も方向性も存在しない。流行(に定義された)音楽がその刹那そこにあるだけ。何のことはない。鉄ヲタの最新型新幹線○○系!と一緒だ。次の車両が出れば古い車両はスクラップになるだけ。

イヤホンで無料動画見てれば充分な音楽。

昨今、最も安価なオーディオ機器はテレビの音を大きく聞かせる「サウンドバー」や、イヤホンやパソコンの音を取り出して大きく鳴らせる「パワードスピーカー」

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あたりであろう。前者は配信映画をちょっと劇場っぽく、後者はイヤホン付けたまま家の中歩くわけにも、さりとてスマホの音量じゃ非力、そんなニーズが正体であろう。オーディオ本来の姿である「ハイフィデリティ(High Fidelity・HiFi:高充実度。Wi-Fiとちゃうで)」への一里塚では決して無い。「そんなもんで充分な日常の音楽」が跋扈したことによる「それ以上は不要」という断絶が発生しているのだ。高級なキカイで訴求しても意味は無く、そんな音楽を高い機械で鳴らす意味もない。オーディオは滅びの道のただ中にある。

だが、しかし。

上で釘宮病と書いたが、アニソン・声優歌唱というのは「HiFi」復活への突破口になりうると考えている。イヤホンで脳内に召喚するのが基本だが、スピーカーを使うと部屋の中に三次元で立たせることが出来る。部屋に声を満たすことが出来る。声のある空間を作れる。耳だけでなく肌や毛先で振動を感じることが出来る。

いささか表現が気持ち悪くなってきたが、この究極の姿が「音を浴びる」という状態だ。将来脳内の電気信号までいじくれば同じことはバーチャル化できようが、部屋中の空気が動いて身体を包む世界はスピーカーでしかなし得ない。そしてその素晴らしき世界は体験しないと同意や共感「いつかは自分も」を惹起しない。

音楽の質が悪いというなら原点に戻ってクラシック……でもいいのだが、クラシック愛好家はコンサートに出かけてしまう。家のオーディオでクラシック聴いてるのは「スピーカーから聞こえる弦が絶品」とか、ある程度「病状」が進行して更なる症状を発した結果であることが多い。実際、ある程度のグレードの機材を使わないと弦や管はうるさく聞こえる。アレクサがオーケストラを鳴らせるか?

幸いにもアニソンには声優さんの他、Kalafinaや梶浦由記といったHiFiにする価値ある歌い手・作り手が伝統の延長線上にある。それらを「浴びる」素晴らしさをアウトリーチして行くしか手はあるまい。ライブに行くのではなく、眼前に来てもらう。これはそもそも「浴びる」音楽であるダンサブルなサウンド、ディスコティックとも親和性が高い。

なおメーカーよスーパーオーディオCDと192/24のハイレゾが再生できて入り口から出口まで10万円で揃うシステムを作ってくれ。10万ならオトナの一発買い物としてそこそこだし、バイトで貯めて買える値段だ。もちろん、再生・増幅・スピーカーは別々に販売されること。スマホ+α、これらキカイ+イヤホンでも「違い」は感ぜられるはずだ。

そして音楽はどうぞダイナミックレンジいっぱい使った階調豊かな楽曲を。味海苔貼り付けたようなクリップだらけのエンベロープなんか見たくない。音楽はサインカーブの集合体だ。「握手券」じゃなくて、オーディオセットが当たってもいいではないか。

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