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2021年11月17日 (水)

「アウトリーチ」の難しさ

Photo_20211117234101

いや、いやいやいや。

「しし座流星群」って「テンペル・タットル彗星」が地球に近づく時期に活動が活発になるもので、およそ33年周期なんでやんすよ。この動画の奴は先回、1999~2001年の活動を捉えたもので、逆に言うと、同彗星は今、地球から最も離れた位置にいるわけ。なのでおよそ流星は望み薄。

「ウェザーニューズ」のこの手の天文系記事・ツイートは、大げさ・やり過ぎのものが多くて正直どうなの?といつも思う。「ネイティブアメリカンの言い伝え」とかいう「なんとかムーン」も、満月が1月に2回のブルームーンとか、事象の珍しさもあったからまだいいが、だんだんと毎月なんとかムーン言い出した。

「天文現象に興味を持ってもらうにはいいかもしれない」

と、天文クラスタの声も聞くが。

例えば「しし群」。それこそ今夜期待して見上げて、ユーミンの「ジャコビニ彗星の日」(※)みたいになったらどうよ。

「なんだ全然見えないじゃん」……折角夜空に向いた興味がしぼんでしまうかも知れない。興味を持ってもらう……アウトリーチ活動大切だが度が過ぎると折角の機会が永遠の別れにつながってしまう。

大切なのは「理論や確率」をきちんと説明して理解してもらうことだろう。ちなみに何とかムーンは天文の用語ではないし、当然、学術的な意味も全くない(どころか、ネイティブアメリカンの言い伝え……自体、あやふや)。

「理屈で押されるとつまらない」

ハートキャッチで、理屈っぽくなく、理論を理解してもらう。

ボーズアインシュタイン凝縮が~~~~←錯乱

※ジャコビニ彗星が地球をかすめて行くので、同彗星がまき散らす星屑で未曾有の流星雨が現れる、と予測され、ラジオで生中継したり、シベリアまで観測に出かける者も現れた。が、すっからかん、という事象(事件?)を元にした曲。なお、国立天文台・渡部潤一准教授が天文に進むきっかけになったのがこれだったとか。

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