電波ゆんゆん
実家テレビは雨が降るとこうなる。
「いつから?」
「ずっと前から」
「地デジだけ?BSは?」
「どっちもだったかなぁ」
結論から言うと地デジが映るテレビは全部こうなる。地デジと全く別に引き回した(混ぜてない)BSは問題ない。アンテナから分配器、あるいはブースター
がダメか。どっちもか。
アンテナ自体はこうなっている。上に乗っているのはFM放送用だ。1988年に付けたもの。
地上波アナログVHFの時代、八王子ではゴースト現象(像が2つ写る)が酷く、一旦受信してUHFで再送する中継局が出来た。ブースターとUHFアンテナはその頃からの付き合いで、地デジ化に際してはそのまま使えるので流用、その後周波数だか偏波の向き(説明しない)の変更だかで変えたようだ。
が、幾星霜。写真に写っているように「→」形のカサ状の部分(反射器)が歪んでしまっている。近年強力な台風や豪雪に見舞われており、敗北したのであろう。
直すなら連休で自分がいる間の方がいいのだが、この工事を依頼した「ムラウチ電気」は存在せず(ネットのバッタ屋に成り果てた)、まぁアンテナ専門に頼むしか無い。
「夜7時にお伺いできます」
「夜に高所作業?」
「ヘッドライトがありますんで」
正気か。まぁ、請け負ったならやってな。
さて撤去されたアンテナや屋根馬はボロボロのサビサビである。「サビ」の成因は一瞬首を傾げるが、台風の生暖かい雨は海水起源だ。
「古いブースター外しておきましたよ」
「ありがとうございます。え?これご自身で結線されたんですか?」
「え?(なんでこんなハナクソほじりながら出来るような内容で驚かれるんだ?)」
「え?」
ちょっと解説が必要だろう。その昔FMラジオにテレビにビデオと「電波系AV機器」を複数所持していたガジェヲタは、室内にアンテナ線を引き込むまでは業者に依頼し、あとはメカの数だけ自分でやったもんだ。ケーブルも端末処理の金具(接栓)もそこらの量販店で売ってたしね。その都度工事代金取られてたまるかってわけだ。カッターナイフ、ニッパー、ペンチがあればできる「児戯」の範疇で、自分の場合入社後すぐの販売実習で大いに役立った。
「アンテナ接続ですね。やっておきますよ」
1つ工作したら「なら頼む」と以降任せられた。
比して現状、量販店に行くとこういう「取り付け済み」のものしか置いていない場合が殆どだ。パーツは別途ホムセン等電気工事売り場に行くか通販で買うしかなく、ケーブル100mとかパーツも100個入りとか、そんなものしかない。
そして受信して動く機器だが、たとえばこれはアンプに内蔵されたFM用アンテナなのだが、上のジョーシンの広告写真に出てくる「F形ストレート」という奴がこれだ。ブースターの写真に写っているようなねじ込み式ではなく、しかもネジ式接栓がはまりそうではまらないと来ている。このストレート式はパーツでは手に入らない(ネジ式との変換アダプタはある)。
これは要するに「電気屋で手に入る範囲では自分で工事できない」ように市場が出来てしまったことを意味する。知らない人はくだらねぇ作業を大枚叩いて業者に依頼せざるを得ないわけだ。ばかじゃねーのか?と苦言を呈しておく。
「4K/8Kを扱うBSは3.2GHz帯だからインピーダンスを確実に保持する必要があり、素人工事を避けるようにしています」
まぁ、理由を尋ねたらこの辺が帰ってきそうだが、「知ってて出来る奴」には気に食わないのさ。ちなみに自宅には残ったケーブル5C-FBが70メートルと中継接栓セット20組がガラガラしている。
夜10時半。
「終わりました」
(夜明け後撮影)
FMを外した上に中継局も至近の物に変えたのでアンテナは小型化。なので四隅からワイヤーでテンションという古典的な設置からこういうプレートに立てる方式に変更。
え?FMアンテナ?
滅亡さよ。
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