#ハイレゾ バイ・ワイヤリング接続への道その1
そりゃ「フライホイール接続」だ。
●冒頭の能書き・この方式の小理屈
バイ・ワイヤリング(Bi-Wiring)接続。この中二病っぽい字面と響きを持つ言葉は、オーディオにおいて低域用のスピーカー群(主としてウーファー)と、中域・高域用のスピーカー群とを別々の配線で接続する行為を言う。
スピーカーの発音原理は、コイルの中に磁石が突っ込んであって、コイルに音楽信号を流すと、応じた磁力の変化が起きて、この磁石が動く。磁石の先にこのラッパ構造をつなぐと音として出てくる。というもの。で、この「コイルの中で磁石が動く」というのがくせ者で、
(ソース)
「レンツの法則」の発電行為そのものなんでやんすよ。つまり「スピーカーで音を出す」行為は、電力を消費しながら発電もしているというややこしい状態にあるわけ。で、「発電」された電流はドコへ行くか。その回路内で一番電気抵抗の低い回路を流れる(テブナンの定理)=ウーファーに最も近い同じスピーカーセットの中にある中域・高域用の発音体に行く→そいつらに加わる音楽信号に変なモノ混ぜる→音悪くなる。こうなるわけ。もちろん、中域・高域用の発音体でも同じ現象は生じるのだけれども、図体のデカい低域用ウーファーが発電能力も最も高く、高域の発音体は変化に敏感ということで、「ウーファー一番悪い子」となるわけ。
そこで、スピーカー駆動装置である「アンプ」の出力から、ウーファー用と中域・高域用のケーブルを分けてしまい、「並列」(Bi)に「配線」(Wiring)しましょうというのがバイワイヤリング接続。こうすると、件の「発電」された電流は、アンプという電子回路へまず入ろうとします。すると多くのアンプには「入力された信号と同じモノをスピーカーへ出力する」ために「フィードバック回路」が付いているので、電子回路としては「入力とちゃうやんけ」となり、こいつを打ち消すように働きます。結果として、逆起電力は電子回路に吸い取られてめでたしめでたし……まぁ、こんな目論見。
で。
土日鉄道社長室は、スピーカーもアンプもこの接続法対応してるし、できるならやってみようじゃん、というわけ。ちなみにそういう原理であるから、スピーカーがデカいほど、アンプの性能が良いほど、ケーブルが長いほど、出す音が大きい(コイルが大きく動く)ほど、効果は大きい。
逆に「家で常識的な音量で聞く程度なら意味ない」という人もいて、一理あるのだが、
・単純に二重ワイヤになるので抵抗値が下がること、
・こういう構造なので、ワイヤ-中域・高域用受け渡しの短距離配線による「接続の先でまた接続」による電気抵抗の削減
は見込めるので「逆効果」は少なくともないと言える。はい、長くなるので今日はここまで。
(つづく)
« マウンティング | トップページ | 身体は正直だぜ »
コメント