子供が道に迷うとき
特異な子供であったから「道に迷って困った」経験は皆無である。通った道(通る手段は問わず)をビジュアルで記憶しているうえ、マッピングされている。「逆再生」が可能なのである。あまつさえは身体の向きでおおよその方角が感じられる。すなわち東西南北アタマが向いてる方向で「気分」が変わると書けば良いか。なおこの機能は齢50を越えた今も生きていて、出張や旅行など特に不安は感じない。ちなみに小学校3年の時点で電車に乗って隣の市にある耳鼻科に一人で通っていたが、普通の親なら許可しないだろう。
なので、あのキャンプ場の女の子行方不明の悲しい結末は逆に経緯が分かるのである。夢中になって遊んでいてふと見るとどの方向も同じような景色。「あっちから来た気がする」……大人のコメントに見る「こんな所行くはずがない」は、周囲を見知った者の常識に過ぎない。「こっちから来た記憶が無い。じゃぁこっちだ」獣道であったとしても、自分が通れる幅であればそれは道なのだ。
「たられば」は尽きないが、幸い今は手のひらで位置を記憶させ方角が分かる。同じ苦しさを味わう子供と同じ悲しみを抱える親御さんが再び出ることありませぬよう。
« ハイファイとハイレゾとハイエンド | トップページ | 鉄道のれぞんでぇとる »
コメント