うわべだけの薄っぺらい
「Aさんは?」
「ご家族に不幸があったって」
おう。まぁ、親が死に始める年齢だ。しばらくワレワレで対応……。
が、回ってきた訃報通知を見て言葉を失った。
「ご子息様」
え?
「生後○ヶ月」
赤ちゃんじゃないか。
「メンタルヘルス講座」というのを毎年webでやらされる。毎年同じ内容をヘイヘイと見て同じような確認テストで100点にしておく。
それが、何の力にもならないことは書くまでもあるまい。
うわべばかりのやらされ感ここに極まれり。
心の傷はケアしますよというのは裏返して「それはともかく働け」という意味である。そういう次元の状態でないことは説明するまでもないであろう。ただ悲しいかな、男は往々にして「だからこそ自分がしっかりして家族を支えなくちゃ」と考えてしまう。ズタボロの状態で全力疾走に復帰しようとしてしまう。
だがそれは自身を痛める。
立ち止まるがその間の生活を保障する何かが必要なのは言うまでもないだろう。心臓病のじじいが逝ったところで面倒残しやがってバカヤローで終わりだが、そこで取り上げた「法的な手続きの冷淡さに起因する遺族を都度都度傷つける『何度も名前を書かされる』」これが彼と奥様に訪れると思うと想像を絶する。
神よ彼が何をした。幼子が何をした。
「どうしました?」
目薬をさしたのだよ。
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