« 2022年7月 | トップページ | 2022年9月 »
鍼灸院の先生が定期的に少しずつ送られてくる系のクルマのプラモデルを組み立てている。
「困ったことになりまして」
リトラクタブルライトが開いたり閉じたりするギミックが組み込まれているが、その駆動用モータの電線を切断してしまった。
「交換用に買うしかないですかね」
「ハンダ付けすりゃいいすよ」
施術終わって準備。準備ってもコテ先洗浄スポンジに水をくれてやり、コテを温めるだけ。
「電線の被覆はどうやって」
「ワイヤストリッパという工具を使います」
やってる間にコテは温まる。電線をはんだでメッキし、モータ側にもはんだを持って、くっつけてじゅぅ・・・。
「時間掛かります?」
「終わりました」
「え?」
聞けば板金加工用の大きなハンダごてはもっているものの、
電子工作用の細いコテは知らなかったそう。
「買っても使わないものの代表で、いざ必要となったときないと詰む代表でもあります」
「なるほど」
たいてい、中学の技術家庭でおっかなびっくり扱って。
(ネット上の拾いもの)
なんなら持つとこ間違って「じゅっ」ってやっちゃってトラウマになったりして。
以上所要5分。
お礼にスイーツセットをもらってしまった。
そういえばそうでしたね。宇宙戦艦ヤマトの艦載機みたいに地上から飛行機スタイルで宇宙まで行けるのはいつの日やら。
待ち時間についったーダラダラ見てたら流れてきたのがこんなの。もうちょい現実的な太陽系外=星間空間=インタステラ航行する探査機のお話。バカでかいロケットで打ち上げて、木星等でのスイングバイで加速し、「1000天文単位」=150000000000キロ=0.016光年を50年掛けて探査しようというもの。まぁ探査装置自体はもうちょい小さく作れると思うんだけどね、データを送るアンテナがね。
「光の速さで何年」という世界を相手にするなら、ロケット推進では不可能でブレイクスルーが必要で、推進源が光の速度に近いシロモノが求められる。反物質を燃料とする「対消滅機関」くらいしか理論的に対応可能なものはなく、それと超小型化技術を融合すれば「50年で光速の50%」まで加速できる探査機が作れるという試算がある。よらずもしかしても、もしかしなくても、「22世紀」……ドラえもんが誕生し地球がガミラスの攻撃を受けてヤマトが波動エンジンで飛び立つ時代には、人類はどうにか、太陽系の外へ意図的に人工物をほっぽり出す可能性が見えてきた。
上記探査機が予算の審査が2024年までだそうで、まぁその後設計製造となれば、打ち上げは早くて2030年代。50年後は「22世紀」間近の2080~90年代。
わし120歳。よし、見届けるぞ←逝ってよし
【要約】
・推しであるという忖度抜きにプレイリストに放り込んで持ち歩きたい佳曲である
・伸びのある高音と押しの強い低音が対立軸を構成し、力行する蒸気機関車のように剛直に展開する
・まいこヴォーカルはまるでモデリングされて耳元に降り立ったかの如く、一つ一つの言葉同士のつながりまでマイクロセカンドオーダで解像される。発音の口の形、唇の動きが見えるよう
・一方、バックトラックが盛られた結果、ヴォーカルが埋もれがちであり、スピーカーでのリスニングの場合、ツイーターを耳に向けるなどセオリーに沿った配置を工夫したい
・ハイレゾ(※)は倍音豊富な生楽器でこそ真価を発揮する。まいこヴォーカルとシナジー発揮できるアレンジを是非
【冒頭の能書き】
「北川さんもMachicoさんも歌ってるのに五條真由美だけえこひいき!」
まぁまぁ。まずその辺の理由。プリキュアシリーズは2004年に始まるが、そのオープニングを歌ったのが五條真由美である。番組の人気もさることながら、作品世界を反映したオリジナルのヴォーカル曲については、「青春賛歌」というか、「ジュブナイル音楽」というか、要はプリキュアであるというフィルタを外しても、女の子達の日常や未来を応援する大変優れた内容と言って良く「プリキュアソング」(プリソン)という1ジャンルを確立したと言っても過言ではない。それはとりもなおさず、五條真由美がベストマッチした成果だと言える。このシリーズのハイレゾ音源化はこの2~3年ほどであるが、この時点で(プリキュアに限らず)アニメの楽曲はそのまま声優が歌うというスタイルに変化しており、「五條真由美をハイレゾで聞く」タイミングはなかなか得られなかった。それがこのほど、メインヴォーカルとして、しかも96kHz/24bitという高いレートでリリースされたので奮って飛びついた次第である。「待ってました」。
(https://www.e-onkyo.com/music/album/mjss09321/)
以下、自分で言うのもアレだが、国内でプリキュア鳴らしてる者の中で最高ランクに近いであろう機器で聞いた結果を書いて行く。NASよりデノンDCD-SX11にて再生、バランス接続でアキュフェーズE-470へ送り、バイワイヤリング接続でTAD-ME1にて鳴らしている。
……なおデリシャスパーティプリキュア自体は笑いながら毎週見ている。
♪NO PRIDE,NO LIFE! ハイレゾ(96/24) pic.twitter.com/X9wH6wOUqk
— すのぴ@キュアカイシャイン (@sunop2000) August 24, 2022
●楽曲自体の感想
タップして再生すると度肝を抜かれて裏切られる。ドラムが部屋揺るがしてリズムを刻み、走り出すその様は発進加速の蒸気機関車のよう。歌詞はプリキュアだと事前に聞かされていれば納得できるが、そうと知らなければパワフルなガールズロックそのものである。作詞のマイクスギヤマはプリキュアに関わって長いが、この「プリキュアとしてもそうで無くても」通用するリリックを獲得しているのは流石である。曲想に負けておらず、相互に引き立て合い、ヴォーカルを伸ばす……。適切なトライアングルバランスを確保している。
●音質
まず「アニソンのハイレゾ」に多い「のりぺったん」ではない。そこは安心して欲しい。
さていの一番に触れたいヴォーカルの表現力である。長く五條真由美を聞いているので彼女を軸に語るが、例えば「♪たいせつなものがひとつひとつ」という「発音される文字のひとつひとつ」が切り取られ、その発音をする口の形や唇の動きが目に浮かぶレベルで解像される。それはライブ会場でマイクを通さず聞こえてくる「間近に立つ五條真由美の声」そのものであり快哉である。ちなみにCD音源の五條真由美と比較すると、CD版は少し張り詰めた感と伴う硬さ、高域方向の寸詰まりがあり、まいこ(=五條真由美のニックネーム)ヴォーカルハイレゾの恩恵は十二分に発揮されていると言って良い。
一方、楽器の再生においてそれは高周波成分の充実と、応じた音像定位感の向上に現れる。対して本楽曲はドラムス・ベース・エレキギターメインであり、倍音を中心とする高周波方向のポテンシャルを生かしている、とは残念ながら言えない。音が前へ飛びだしてこない。ここは弦ものやブラス、ピアノを動員して更なる高みを目指して欲しい。大丈夫だ。フルオーケストラのバックトラックでも五條真由美は対抗できる←プレッシャー与えてどうする
ダイナミックレンジ・鮮度は頑張っている。ただ、オーディオ評論の定番に使われる曲群に比べるとキムワイプ1枚のベールをかぶるか(どんなたとえだ)。また、バックトラックが強いので3人ヴォーカルにかぶる(歌詞が聴き取りづらい)瞬間が少々ある。とはいえ、ハイレゾを買うような層は応じた機器と知識を持っているだろうから、スピーカーとの正対を変えるなど創意工夫で補えばいいだろう。イヤホン/ヘッドホン聴取ならてっぺんで聞こえる声を中心とした密度高い音場が得られる。なおプリキュアシリーズはメリハリがある若干ドンシャリでちょっとハイが強い音作りであるが、これはカップリング(というかメイン)の「ココロデリシャス」と共にクリアで透明かつ素直な傾向であり、元の良さを生かそうというアレンジを感じる。
あとそう、Machicoは歌い慣れた感があり、北川理恵はシリーズ歌い始めた当初に比して「長足」の進歩が聞こえる。
●まとめ
・推しであるという忖度抜きにプレイリストに放り込んで持ち歩きたい佳曲である
・伸びのある高音と押しの強い低音が対立軸を構成し、力行する蒸気機関車のように剛直に展開する
・まいこヴォーカルはまるでモデリングされて耳元に降り立ったかの如く、一つ一つの言葉同士のつながりまでマイクロセカンドオーダで解像される。発音の口の形、唇の動きが見えるよう
・一方、バックトラックが盛られた結果、ヴォーカルが埋もれがちであり、スピーカーでのリスニングの場合、ツイーターを耳に向けるなどセオリーに沿った配置を工夫したい
・ハイレゾは倍音豊富な生楽器でこそ真価を発揮する。まいこヴォーカルとシナジー発揮できるアレンジを是非
ツウぶった書き方をするなら「マーベラスはようやくハイレゾに作り慣れというか方向性を見いだしたか」。この方向なら歓迎なので、願わくば生楽器を多用し、高周波方向の充実を。シンセサイザは「その周波数」しか出さない。
デリシャスマイル♡
引き続きキラキラに幸あれ。
(文中敬称略)
※プリソンファンの皆さんへ「ハイレゾ」とは何ぞや
CDやDVDの音声を遥かに超えるデータ量を利用して供給される楽曲群を言う。CD1枚には「640MB」のデータが入るが、この曲の場合「1曲」で110MB使っている。High-Resolusion=高解像度をカタカナ英語で略してハイレゾである。
特徴は超音波領域まで録音されていることと、音の強弱を表現するステップ数が多いこと。「超音波?聞こえない音を入れてどうする」ハイレゾアンチはこれを言うが、CD規格(44.1kHz)では可聴限界「20kHz」の音を波1コあたり4つのデータで記録する。この曲の場合「96kHz」なのでだいたい10コで記録する。どっちが正確に元の音波に戻せるか論を俟たないであろう。専門用語を使うと「高域の位相再現性が違う」のである。
強弱について言うとCDは16bit=2の16乗=65536ステップ。こちら24bit=16777216ステップで文字通り桁が違う。合わせて「微細で俊敏な変化」に追従した精密で情報量豊かな音楽が聴ける。なお、本文中出てきた「のりぺったん」は、解析ソフトを使うと曲の波形が焼き海苔を貼り付けたように見える、抑揚も強弱も、この1670万ステップの恩恵が感じられない楽曲・アレンジを揶揄していう。
※ハイレゾを聞くには
書いたようにCDで供給するにはデータ量が大きすぎるのでインターネットのダウンロード販売となる。ウォークマンなどの対応した機器に移すか、「ハイレゾを受け付けるDAコンバータ」(またはこれを内蔵したオーディオ機器)にUSBで供給する。とりあえずこれだけで聞くことは出来る。スピーカーやイヤホンには超音波を再生できないスペックの機材も多いが、別にそこへハイレゾ流し込んでも聞こえないわけではないし、壊れるわけではない(さもないと昭和の昔から存在する「レコード」は、そもそも超音波が入っているので使えないことになってしまう)。なのでとりあえず何らオーディオ機器を持っている方は「ハイレゾを受け付けるDAコンバータ」を用意していただければ。ポータブルにイヤホン・ヘッドホンで運用されている方は機械を対応機に変えていただければ「ハイレゾのプリキュア」に邂逅できる。
幾つか機材をリンクする。さぁ、一線を越えちゃえw
・DAコンバータ→ifi_Audioとか無難
・DAコンバータ内蔵オーディオアンプ→まぁ、DENON
・ポータブル→ご存じウォークマン
デイサービスにコロナ感染者が出て閉所。
義父は検査で陰性であって、それは良かったのだが、応じて見守りが発生する。
今週の大きなミッションは、リニューアルで1ヶ月休診する整形外科に夫婦で行き、薬や湿布をしこたま出してもらうこと。それは通院者すべからく必要な内容で、処方には診察が必要であるから、診察・処方の混雑はもちろん、余り後回しにすると「薬局の薬が売り切れ」も起こりうる。
「眼科を後回しにした」
「ゴゴイチの診察時間に一緒に行こう」
および。
娘のスマホの機種変更。金づるはオレなので一緒に行かないとしょうがない。
午前中ショップに行き新型スマホに交換する。そのまま近くのスーパーへ行って義父の昼食用弁当を購入。
昼食後、娘はスマホのケースや保護フィルムを買い出し。戻ってきたところで今度は夫婦で整形外科。
「不全断裂だなぁ」
先に言ってよ。こっちにもやりようがあるわ。
処方を受けて。
ずっしり。横流しかw
以上昨日の話。今日は朝からリビングの照明が切れる。
「こわれた?」
「蛍光灯だから寿命じゃね?」
見れば真っ黒。安定器が電子回路なので保護が働いたのであろう。本屋も行きたい、喘息の薬も切れた。今日もお弁当を調達するのでミッション出揃いだ。娘に留守番を頼んでクルマでブイブイ回る。まず喘息の医院は「防護服対応」のまっただ中で待たされる。ええよ気にせずやって。アレルゲン検査で血を抜かれて所要30分。近所のスーパーで弁当を買って本屋。
家電量販店へ。火曜日の午前中に客なんかいねぇ。
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませ」
うるせえよw
蛍光灯2セット分の値段で同じ照度のLEDにできるが、器具のデザインがダサい。インテリアは妻の意見を尊重したいのでとりあえず蛍光灯。
昼食後、今度は娘がデータ移行の終わった旧スマホを下取りにショップへ持って行く。
ぴぎゃー!
「高速道路でバスが横転し炎上」とかヤフーの速報がプッシュで来てアクセスするとこの状況。ん?名古屋?県営名古屋空港へ行く?
県営名古屋空港のアクセスは、事故を起こしたこの路線か、JR勝川・名鉄西春といったところ。このうち勝川から出る路線は、同じ運行会社によるもので、自分が使う場合の最寄りルートである。要は他人事ではない。
原因の憶測は避けるが、事故車はフロント下部が裂けるように凹んでおり、対して高速道路の本線・出口分岐部の分離帯コンクリートが壊れているので、ここへぶつかり、衝撃で横転・炎上したことは間違いないだろう。運転手が亡くなられているので衝撃の大きさが想像つくと共に、真因解明には少し時間がかかりそうだ。
空港から飛ぶ飛行機の需要もあって基本的に「ガラガラ」であり、民鉄系や公営の路線バスとはバスの状態や運転の「流儀」がちょっと違う(同じようなものと想定していると「あれ?」と感じる)とだけしておく。
縫工筋との格闘はまだ続いてるし、手指には腱鞘炎がある。そもそも、何らかケガをしたり炒めたりわはは痛めたりすると治りが遅い。老眼はかなり進行したし、ハイレゾ野郎を自称する割に12000Hzが聞こえるかどうか。
「人間五十年」とは信長の台詞と言われるが、真偽はさておき本来耐用年数はそんなものなのだろう。生き物としては次世代が成年する頃で「命のリレー」としての役割は終わっている。
縄文時代の平均寿命は35歳程度だったと言われる。子供の死亡が圧倒的に多かったからだが、応じて大人も早死にだった。栄養状態のことももちろんあるが、何より多かったのは「歯の病気」だったとか。
父親が最初に大病を得て入院したのはちょうどヘールボップ彗星が見えていた頃であるから1997年と言うことになる。25年前(四半世紀!時の流れにびっくりだ)、54歳。自分が今52歳であるから、何か抱える……ことはありえなくはない。最も父親は酒もたばこも大好きで、結婚前は缶に入った両切りピース(最も強いたばこのフィルター無し)を吸っていたとか。で、間質性肺炎。こちらは酒もたばこも手を出したことはない。
ただ、遺伝子は同じ。
バランスの良い食事と充分な睡眠、ストレスをやり過ごし、体を動かせ。こうなるのだが、いかんせんケガが長引いて体を充分に動かせない。ケガして寝込んで筋肉が衰えて動けなくなり……は「寝たきり」に至るスパイラルだが、さすがにそこまでの危惧はないにせよシナリオに「実感」をしているところ。幸いにも在宅が自由に使えるし、電動アシスト自転車で「負担は抑えながら動かす」ことはできる。ただ、毎週10キロポケモンGOまで復活できるのはかなり先。
「効かない」と放り出したサプリメントの類いも栄養補助・吸収低下に摂取増加と目せば意義を見いだせるか。
義父が玄関先の段差2段をゆっくりと杖を突いて上り下りしている。元の住まい=妻の実家は昭和の造りで段差と玉砂利タイルの浴室であったが、少なくとも室内段差レスの今の家に義父と共に住むという選択は間違ってなかったと考える。
驟雨が来た。
★22/8/27 飛行機乗ったので結果追記
【目的】次回出張が航空機に決まり、またかよということでZX1の頃に使っていたノイズキャンセルイヤホンの復旧を試みたが、どうにも充電が始まらず。で、この人をポチった。ソニー直販であれこれ割引付けて40K円なり。あちこちの雑誌や評論でなにがしかの賞やポイントをもらっているの知ってるが、ノイズキャンセルとBluetoothと96k対応のDAC内蔵しててMDR-1AM2と似たような値段であるから、それを下回る程度の音質であると容易に想像が付く。だから音質は考えちゃいない。ハイレゾ突っ込めてNC効けばそれで良い。というレベル。なお、ハイレゾは基本、有線で突っ込む。すなわちNCしか使う気は無い。
【音質】高級()ウォークマンNW-WM1AM2から「まかせて☆スプラッシュ☆スター☆」を突っ込む。有線接続・NC有効。MDR-A1(M2ではない)に比して、ザワッとしたノイズ感が抑えられ、整理されたすっきり感がある。ただそれはNCをおっかぶせた結果微妙なニュアンスを削っているのかも知れぬ。MDR-M1STに比して「モニター的張り詰め感」は抑制され、「聴き疲れ」は起きにくい傾向と考える。
周波数バランスは低音がボン付くまで言わんが強い。車載オーディオの如し。「いや、これがいいじゃん」という向きもあろうが、リファレンスがSTAXなのでチト濃すぎる。そこで使ったことのなかった1AM2の音質調整をアレコレいじる。DSEEを効かせてフェーズコントロールをタイプAのHIGHにセット。ああ、好きな傾向だ。
プリキュアで音質調整したのでプリキュアモードと名付けて記憶させる。「プリキュアモードにスイッチオン」である。
ハイレゾ代表でヴォーカルはサラ・オレイン「Fantasy on ice」を聞いてみる(96/24)。サ行がザラつくかな。スケールは大きいがやはりニュアンス成分はかなりスポイルされる印象。ただ、ソニストやeイヤホンで聞いた時より「ショボさ」は感じない。過渡特性は鈍る。TADやSTAXの「カチカチ切り刻むような」解像感は獲得できていない。
ハイレゾのクラシックKOIKEStringsでシューベルトの「ます」(DSD11.2)バイオリンがすこしクドい。わりに倍音ゆんゆん感は少なくて過渡特性が~という結論。高音ではちょっと金属的に聞こえることも。西山まりえのゴシックハープの「ピン」と弾ける音は過渡特性が~かな。ただ、何せノイズフロア自身は圧倒的に下がるので、クラシックの微弱音はそこそこ行ける。
【ノイズキャンセル】
今回搭乗したのはボンバルのこんな小型機で、しかも座席前の方だから、そもそも騒音は少ない方。タキシング(自力で滑走路までえっちらおっちら走ること)最中にCAの非常対策実演が終わったところでNC起動。
ご~→カー
みたいな。「ほぼ、気にならない」レベル。以降テイクオフ、上昇、水平巡航等、ノイズレベルが上がることは無かった。
公式のグラフのようなものは縦軸の数値がないので技術資料としては首を傾げるが、まぁ30dB近く下がってるんじゃないの?先にイヤホンにコンプライで「騒音に打ち勝つ」使い方をしたが、今回は「打ち消し」で着陸後の疲労度はかなり違う。低域には余り効かないようなグラフだが、一番音圧の高い「ゴー」がかなり消えてるので実用性は高いわ。音質への影響は余り感じない。なお、夜の自室とか「静かなはず」の環境でもこれかぶって外すとたくさんの音が聞こえ、ひっくり返して細かいノイズ拾って打ち消してくれてんだなと。
【その他】よく見たらマイク通話可能で、要はワイヤレスヘッドセットとしても使えるとのことなので、そのまま会社パソとペアリングして在宅の会議で使う。特にこちらの声に対する文句は来なかった。ワイヤレスはキーボードガチャガチャしながら使う分にはその恩恵が存分。なおネット会議システムとしては最高峰の音質であり、これで聞く分には音質はすこぶる良いw
【まとめ】先に店で聞いた時ピンと来ず、余り過度な期待をしていなかったせいか、「長時間聞いててもOKでなかなか良いではないか」と個人的に納得している。それなりのコンポーネント飼ってる方には「代打になるか?」と言ったらNO。4万円のヘッドホンの音か?と言われるとワンランク低いと言わざるを得ない。ただNCによるノイズフロアの低下はポイント高く、クラシックも「そこそこ」聞けるので、実用性は高いと判断する。
あとそう、有線使用がメインになるが、付属のケーブルはちょっとかわいそうだ。Bluetoothが基本で有線は電池切れ等非常時前提だろうから仕方ないのだが。
ちょっぴりリケーブル。オヤイデHPSC-35。102SSC銅線とロジウムメッキプラグ。太くて鮮度が高くなった。周波数バランスも良い。まぁ、細い線は単純にインピーダンスが高いので減衰しますわな。そこを補った形。
なお、グランド分離やバランス駆動など4極ケーブルではモノラルに聞こえてしまい使用不可。
「電車が道路走ってる!」
「リサイクル業者さんに売られて行く廃車体だよ」
およそ小学二年生からオヤジのナビを担当していて、自分は免許を取った翌日から高速道路に乗っているが。
コホン。
高速道路でブレーキ踏む奴ぁたいていヘタクソだ。
(あーあ言っちゃったよ)
それは車間距離や危険予知ができていない証だからだ。ただまぁ、車間距離取ってると割り込まれる昨今ではある。そう、「全体を円滑に流す」=マナーを守らない奴が増えた。
昭和のクルマは時速100キロを越えると「キンコン」という警告チャイムが鳴り響いた。1600cc位のエンジンだと時速100キロで回転数は3000~4000rpmに達し、その騒音と振動は相当なもの。それ以上出すとやがてハンドルがガタガタ言い始める。「高速長時間」はとても疲れるシロモノだったのだ。逆に言うとそれでもクルマの状態を身体で把握し、「御せる」腕がないとちゃんと走らせることはできなかった。
令和の今、どいつもこいつもレース場ばりのテールtoノーズでくっついて走り、車線変更できない愚か者が右車線をチンタラ走り続けてダンゴの元凶となり、いらついたDQNが右に左にストリームしながら周りにブレーキ踏ませて突進して行く。「ブレーキを踏む」という行為は、後続車に「先行より低速になるまでブレーキを踏む」という行動を惹起し、繰り返せばいつかは止まる=渋滞ということになる。だから高速道路のブレーキはよろしくないのである。
今のクルマはキンコンしないし新東名の制限速度を上回っても振動が大きくなったりしない。それはそれで速度に応じた操舵角やその角速度、グリップ限界などが伝わりにくいと思うのだが「踏めば出る」ので、空間を見つけて突き進んで行くわけだ。しかし「左から抜く」というのは、右に居るノロマが(ゆえにヘタクソが)後方を確認せずに左に車線変更をする恐れがあるわけだが、まぁ、どっちもどっちか。何も起こらないのは偶然に過ぎないわな。
同調圧力というとネガティブなイメージだが、高速道路の走行は「流体」であって、同調していることが望ましい。
車間距離を取れ。ずっと追い越し車線にいるな。できない奴は高速使うな。
マジで「高速道路運転免許」を設定して欲しいわ。
……やめたら?もう
たまに映ると「うそくせぇ仰々しい古くさい」で一瞬でバカバカしく感じる。NHK大河しかり。いや歴史ファンタジーとすればいいんだが言葉遣いがまんま「平成」(令和ではない)で冷める萎える。
「携帯で見たいモノ見たいとき見る」時代にあって、特定の時間をテレビで拘束されるとかタイムパフォーマンス最悪だろう。CM飛ばしどころか「倍速飛ばし見」が歓迎される理由がまだ分かってないのか。
でもって続きは有料配信とかテレビの存在を自ら否定してんじゃん。
……やめたら?もう
●音質劣化の因子
「音質が悪い」というのは「元信号と異なる」ということであるから、
・必要な信号が不足している
・余計な信号が付加されている
どちらかか、両方であろう。ひずみやノイズが加わっているのは後者で、電源電圧低下やノイズでマスクされている場合は前者だ。ところで、
・USBはデータ伝送の規格だから、USBケーブルを変えた程度で音質は変わらない
・USBで異常が起きてデータ伝送に失敗すれば、音質が変わる前にブツッと切れる
この「定説」と、巷間言われる「音質差はある」の差はどこにあるのか、の答えであるが、一つ言えるのは、「USBでデータ伝送に異常が起きても、インターリーブその他の工夫で異常を検出し、補正する」という動作が入ることと、最終兵器として「どうしても復旧できなかったデータは前後のデータから類推する」という処理が入っている、ということだ。それでもお手上げの場合に初めて「ブツッと切れる」ことになる。
●USB接続が音質に影響を与えそうなこと
①伝送するデータそのものへの影響
要するに音楽データそのものが損傷する。損傷レベルが訂正符号等で復旧不可能な場合「補完・類推」で「作られる」ことになる。それはCIRCで規格された内伸であったり、前と後ろを足して2で割るなども再生機によっては行っているかも知れない。これらの場合、失われたデータに何らか俊敏な変化をしたデータ(=高周波成分)が含まれていれば、それは失われる。こうした補完が多数発生すれば、周波数の高い成分から情報が失われて行き、ニュアンスや、高周波成分が支配する「音像定位感」が不足する、こうなる。
②USBが動作することで周囲に及ぶ影響
要するに周波数の高い電気信号を流すことで、ケーブルから電磁波を放出し、空間的に距離がある周囲のオーディオ機器にノイズとして侵入する可能性が考えられる。そもそも、「パソコン」というギガヘルツで動き、様々な電線の繋がった機器から生えてる電気のヒモであるから、電気的に直接繋がっていなくても、毒電波放射源が近くまで来ていると考えた方がむしろ自然。この場合、デジタル系の動作の他に、アナログ音楽信号の段にまで毒電波として入り込み、繊細な動作を要求されるアナログ系に悪さをしている可能性はある。
③その他
誤り訂正やデータ補完は応じて電力を食うので、再生機の電源への負担が増加する。アナログには平滑で俊敏に反応する電源が必要だが、デジタル処理にリソース食われると不安定になったり遅れたりする。それらはアナログ波形の変化(反応や振幅の遅延)として顕在化する。
●要するに?
①USB接続で推定される音質劣化の因子は、楽曲データそのものの異常と、USB由来のノイズ・電磁波による受信側オーディオ機器の不完全(≒完璧でない)動作の大きく2つである。これらによって音質が変わる可能性はある。
②「音楽専用サーバ」はコンピュータではあるが、一般のパソコンと違い、音楽再生以外の機能は有していないので、ノイズは少なくUSB伝送リソースにも余裕があり、①のいずれも可能性を減らすことが出来る
③USBケーブルは短いに越したことはない
④USBケーブルに対する「シールド」は、電気回路技術の基本……データ線をツイストペアにし、グラウンド電位で全体を覆う……程度で充分である、というか、これに則っていること
⑤USBにおける「データ線と電源線を分ける」設計はパソコンに依存しない安定でノイズの少ない電源を与えるため、安定したデータ伝送・ノイス放射抑制に寄与すると考えられる。ただし、電源は専用の別電源とし、送り出しのパソコンは、USB駆動リソース確保のため、音楽再生以外の作業は極力やらせないようにすることで最大限の効果を狙うべきである
⑥再生機におけるノイズ対策も重要である。USBを絶縁して受信する。デジタル系をシールドする。アナログの電源はトランスの2次側から分けて独立して安定化させる……等々、考慮された再生機を選ぶ
●まとめ
1.送信側、再生側とも応じた対策がしてあって、USBが短ければ、USB自体が音質に与える影響はほぼない
2.ひっくり返して、USB伝送距離が長いなら、シールドや電源・データ分離構造のケーブルを使うことで音質向上の余地が出てくる
こんなところか。まず、ハード固めて微細な変化をケーブルで行う……オーディオの良くあるパターンに落ち着いたと思うがいかがか。
パソコンに音楽取り込んでUSBで聞こうなんて手合いは、ほぼほぼハイレゾ指向であろうから、再生機はまぁ、それなりのグレードと推定している。しかしパソコンのUSBはオーディオなんか考えちゃいないので、「とりあえず動けばいい」程度のものもあるかもしれない。
だったらまぁ、ケーブルよりはサーバをかねて「Soundgenic」あたり置いた方が動作も安定して幸せになれる。「USBはオーディオ信号送信専用に使う勢い」と「USBの距離は極力短く」、まずはここに注力すべきだろう。線の材質=直流抵抗なんて相当長い距離じゃないと影響は出てこない。むしろ受信端のインピーダンスマッチング(差動の場合90Ω)ちゃんと取れているか気にした方がいい。
本シリーズ記事は以上。理屈で動いてるキカイなんだからある程度理屈を理解しましょう。「理屈はさておき最後は耳だ」そうかも知れんが、試してみてたいしたことなかったらコスパ悪いどころの騒ぎじゃないすよ。
(おまけ)
父の初盆……。
いやお前呼んでないから。
トーキョーのウラボンエはグレゴリオ暦に従うようだが(なんだかなぁ)、父の初盆は旧暦に基づき、ただしお迎えして家族でお食事という手作りスタイル。15日日曜はワレワレ兄弟ともに出勤につき、「お迎えして食事」は行って、「送り」は母に任せるスタイル。
「じいさん、来たよ」
見えたかい。さすがだね。
で、お前は来なかったわけだ。
ムーンライト、サンダーライト、ヨコハマライン pic.twitter.com/ZcxKjDkQ54
— すのぴ@キュアカイシャイン (@sunop2000) August 13, 2022
台風を実家でやり過ごしてホテルの窓から。
8月12日。
「500」を越える人命が奪われた衝撃は今も鮮明である。航空機による移動に、鉄道や自動車のそれと異なる心理的な壁があるのも、まず間違いなくここに帰結する。
1:29:300という数字がいわゆる「現場」と呼ばれる職場で掲げられていることがある。「ハインリッヒの法則」といって「1件の重大事故の裏には29件の軽微な事故と300件の怪我に至らない事故がある」という実績からの統計値だ。労働災害に基づくものだが、「人の安全でない行動」「機械の安全でない状態」によってもたらされるもので、この航空機事故の場合、その両者の複合で発生している(航空機修理の問題)。
問題は「1」がほぼ致命的な結果しかもたらさないことだ。ハインリッヒの法則では
教訓1:災害を防げば傷害はなくなる
教訓2:不安全行動と不安全状態をなくせば、災害も傷害もなくなる
として、ヒヤリとする、ハッとする事象=安全でない=不安全の撲滅を求めているが、「出てから改善」では「類例のスルー」が既に発生しており「手遅れ」の可能性もあるわけだ。そしてここに、航空機の場合は「機械の不安全な状態」を確保する目的に対し、膨大な数の部品と機能が壁として立ちはだかる。航空機は適当にビヨンビヨン振動して動作しているが、あれは軽量化を目すに際し、加わるストレスに「耐える」のでなく「適当に受け流す」設計を選んだ(せざるを得なかった)結果である。それは「安全な状態」を判断する基準が設定しづらいことを示唆する。
「個々と全体が健全か?」……航空機に関してそれは、個々のデータを累積するだけ、人が確認するだけでは限界であろう。
「総合解」を判ずるに長ける人工知能・ビッグデータの出番ではないのか。
繰り返さぬことが我々の出来る唯一の慰霊。
ガチ仕様のオーディオがまとまった感があるので記録として書いておく。表題の通り40年がかりでここまで来たので「これから」という人には余り参考にならない。
●基本
音源は基本的にハイレゾとし、NAS(Network Attached Storage)=家庭内ネットワークに接続したサーバから再生する。サーバ内音源はCDからリッピングしたものは原盤のCDを、ダウンロードしたハイレゾについてはDVD-Rを用いた「DSDディスク」を製作してバックアップにするとともに、SACDを含めてサブの音源として用いる。チューナ/録音機は対象外とした。
●サーバ/プレーヤ
サーバはI/Oデータの「Soundgate」RA-A23C5Fとし、デノンDCD-SX11にUSBで接続する。再生アプリは「JRiver Media Center」(有料)である。トラブル時およびラジオ放送(rajiko)をこのシステムで再生する際はパソコンからUSBでSX11へ接続する。
●アンプ
アキュフェーズE-470。SX11からはバランス接続で入力する。
●スピーカ
TAD-ME1。E-470からはバイワイヤリング接続としている。
●サブ系統
要するにスピーカーででかい音を出せない場合の傍流としてスタックスのシステムを備える。ドライバはSRM-323S。イヤースピーカはSR-L500。アンプの録音出力からアンバランス接続。
青いUSBがサーバ=SX11接続用でゾノトーン「Grandio USB-2.0」 60cm。緑色のがパソコン=SX11接続用でオヤイデ「d+USB Type-C classB」青いバランスがSX11=アンプ接続用でアキュフェーズの2万円の奴(現行製品だとALC-10Bが相当)。茶色いのがアンプ=スタックス接続用でオルトフォン5NX-505 。電源(コンセント)用は製品のママ。なお、スタックスはアースを取ってある。
そしてアンプ=スピーカ間はクリプトンのバイワイヤリング用「SC-HR2000」で、バナナ端子等は使わず直締めとしてある。
ハイスピード・高解像度・明確な定位と深い音場……在宅当然の折、電源を入れるのが楽しい。
当面、これで戦える。
と、思うw
373系という電車は、一応は特急用としてリクライニングシートを付けているが、デッキと客室の間はあっぱっぱーだしグリーン車も用意されていない。「特別急行」としてはちょいとランクが低い電車(言っちゃったよこの人は)。最長「9両」で運転された実績があるが、それが18キッパーのお供「ムーンライトながら」とその回送を兼ねた要は普通列車だったりした。
さて土日鉄道では「東海」にすべく発売即6両を導入した。「東海」は東海道線の準急・急行として長く走り続けていたが、本系列を利用して「特急」に昇格した結果、「新幹線と同じ区間を新幹線と同じ料金で時間は3倍掛かる」という意味不明の存在に没落し、2007年にあえなく廃止された。
さておく、この模型がリニューアルされることになり、動力装置の更新と、9両編成化によるその普通列車の再現を目論んだ。で、初期の動力装置を積んだ3両が余剰となるわけだが。
こうした。有料快速「セントラルライナー」。この列車は313系8000番代というのが専用車で用意されたが、それが必要数揃うまで、いわば代打で名古屋ー中津川を走った。過渡期の存在で知る人ぞ知る、と言っても良い。
で。
「セントラルライナー」は概ね30分間隔で走っていた中津川行き快速の半分を「途中多治見まで有料」としたものだ。利用者にはそれまで乗車券だけで利用できたものがいきなり余計な金を取る、となったので「ゼニトラレルライナー」など揶揄され評判はすこぶる悪く、ガラガラの空気輸送で2013年、「ようやく」廃止された。
まぁネガティブな存在だったわけだが、今にして思うと、この列車「そのまま373系でやってりゃちょっと違ったんじゃね?」と思うのだ。書いたとおり373は特急車だからリクライニングシートである。比して313-8000は「ちょっとフカフカ」だが他の313と同じ転換クロス(リクライニングしない)なのだ。古くからの鉄道ファイルには「並ロ」と言えば雰囲気理解いただけるであろう。同じ310円だか払うならリクライニングシートならまだ「乗る価値」があったかも知れない。
どうでもいいけどね。
動力は壊れたわけじゃないので、3両編成専用として少し整備して今更ながらリスタート。
廃止しないから走りなさいw
●S/PDIF
「CDプレーヤ」というシロモノを、「CDからデジタル信号を取り出す機械」(トランスポータ)と「デジタル信号を音楽信号に復調する機械」(DAコンバータ)とに分けた「セパレート型」という形態にしたのは日立である(1984年)。このとき、デジタル音声信号は周波数帯域にして2MHzに及ぶことから、伝送用には映像用(当時NTSC規格4.3MHz)に対応した同軸ケーブルを用いた。その後登場したアキュフェーズのセパレートでは、モータ制御系の多いトランスポータを電気的に切り離したい、という目的から、デジタル信号を光の明滅で送る「光デジタルケーブル」(東芝のトスリンク)を導入した。で、「同軸デジタル」と「光デジタル」が令和の今に継承されるのであるが。
今日び、こいつらケーブルを求めようと店や通販サイトに行くと、HDMIやUSBによるデジタル伝送と区別するためか、「S/PDIF」というカテゴライズで売られている。S/PというのはSonyとPhilipsを意味する。ソニーは言わずもがな、フィリップスはオランダの電機メーカであり、ソニーと共同でCDというシステムを開発したメーカである。「フィリップスって電気シェーバーの会社じゃないの!?」という感じだが、そもそもCDの親分に当たる光学式ビデオディスク「レーザービジョン・ビデオディスク」(レーザーディスク)を開発し「光ディスク」という奴を世に送り出したのは他でもないフィリップスである。
レコードのサイズ(直径30センチ)だったが、ここにデジタル化された音楽信号を入れた「デジタルオーディオディスク」として、レコードに変わる商品に仕立てようという流れを経て、持ち歩くことを目した手のひらサイズ直径12センチの「コンパクト」・ディスク・デジタル・オーディオ・システムが生まれるのである。なお、フィリップスの技術自体は現在デノンと同じ資本に属するマランツブランドに継承されている。
前置きが長くなったが、そんなわけでUSBで送られた「データ」は、最終的にS/PDIF=Sony Philips Digital InterFaceに準拠した「信号」に復調される。そしてここに、「顕微鏡サイズの凸凹にレーザ光線を当てて戻ってくる/来ないを検出する」という、心許ない仕組みのゆえに仕込まれたデータ誤り検出・復元の技術が採用されている。大きく分けて次の2つ(実際には3つ)の技術である。
1.CIRC
cross-interleaved Reed–Solomon code クロスインタリーブ・リードソロモンコード。賢者で名高いソロモン王にちなんだみたいな感じだが、リードとソロモンは開発した技術者の名前である。この仕組みは「クロスインターリーブ」と「リードソロモンコード」に分かれる。
①クロスインターリーブ
これは元々「123……と順番にデータを読み出したいが、1を読んで処理している間にディスクが回転して2の領域を行き過ぎている。2を読むためにはディスクが1回転して戻ってくるのを待つ必要がある」という問題を解決するために、「じゃ最初から2を読めるタイミングに2をずらして置いておけばいいじゃん」という発想の元、データを並べ替えた(インターリーブした)ものである。エラー訂正というよりは、その時代の回路・CPUの遅さをリカバリする技術と言って良い。現在のハードディスク、そもそも円盤を持たないSSDには「遅さのリカバリ目的」では採用されていない。ただ、これの副産物として
123456789
142857369
並べたデータの赤文字の部分をエラーで読めなかったとしよう。上段だとごっそり抜けてしまうが、下段「インターリーブ」されたデータセットの場合、並べ直すと1×34×67×9となり、×の部分は前後のデータからその中間じゃね?という推定で補間ができる。これを利用し、エラー対策としてある。
②リードソロモン符号
まず、「8ビットのデジタル信号」を0から少し書き並べる。10進数の0から7に対応する。
00000000
00000001
00000010
00000011
00000100
00000101
00000110
00000111
「0」だらけ「1」だらけのデータセットが多いのがお分かりと思う。正しいタイミングでどっちなのか判断できないと「0や1がいくつ連続なのか」分からなくなる、と類推できるであろう。
なので。
一定のデータセットに対し、読み替え用のデータセットをあてがう。123456789をABCDEFGHIに変換してディスクに書いているようなものである。復調の際はAと読み取ったものは1に読み替える。
で。
リードソロモンコードでは、「ABC~」側の生成に対し、線形代数の「ガロア体」の概念を使っている(説明しない)。要はこれにより数学的な一定の法則の下に「ABC~」側を生成し、誤り訂正の符号を付加して「記録・送信用の信号列」とすることで、受信側で逆演算して誤りを訂正して復調できる……と理解されたい。
2.EFM変調
eight-to-fourteen modulation:8→14変調。CDは16ビットなのだが、8ビットごとに14ビットの別の信号に置き換えて記録してある。
これは↑に書いた「0や1が連続して正しいタイミングが分からなくなる」ことへの対策の一つで、「二進数の2つの"1"の間に最小で2個、最大で10個の"0"が必ず入るように選択」されている。すなわち人(具体的にはフィリップスのイミンク:Kornelis Antonie Schouhamer Immink)が工夫して考えたデータテーブルである。
10進 | 2進 | EFM |
---|---|---|
0 | 00000000 | 01001000100000 |
1 | 00000001 | 10000100000000 |
2 | 00000010 | 10010000100000 |
3 | 00000011 | 10001000100000 |
4 | 00000100 | 01000100000000 |
5 | 00000101 | 00000100010000 |
6 | 00000110 | 00010000100000 |
7 | 00000111 | 00100100000000 |
まぁこんな具合(8ビット全部=10進数255まである)。言ってみれば「暗号セット」で、どんなオーディオ機器もこの読み替え用データテーブルを持っており、これを参照して「生のデジタルデータ」にたどり着いている。
●ここまでのまとめ
楽曲信号→PCM/DSD変換→生データ→CIRC処理→EFM変調→(CDやデジタルオーディオケーブルでやりとりするのはここ)→パケットに切り分ける→(USBでやりとりするのはここ)→記憶装置内のデータ
以上「前座」。全部読んで下さった方はお疲れ様でした。あ、専門家の皆さん、これオーディオヲタク向けにかなり端折ってますので突っ込まないでね。
ではUSBケーブルで音質が変わる要素はどこでしょうw
(次回・最終回)
高級()ウォークマンさん1AM2。イヤホン自体は実力派だったので、ケーブルとイヤーピースで好みにチューニングした。ケーブルは澪標極、イヤーピースは結局、左右とも高級()イヤホンZ1R用の「トリプルコンフォート」サイズMSとした。同じ名前のイヤーピースはIER-M9にも付属してるのだが、Z1R用の方が滑り落ちにくい。とはいえ長時間使うと耳が痛くなるので、出張時はコンプライさんとしている。
内蔵の音質機能、DSEEやDSDリマスタリングは結局使わずストレートデコードとしている。古い音源はビット拡張するより素のままの乾いた音の方が切れ味が良いように感じるためだ。DSDは高音が丸くなる。バランスの悪い音源をごまかすときに使う。
当面これで「音質面」では戦える。問題は澪標が「重い」こと。ケーブルってよく考えると「金属の塊」で、撚り線を太ましくすれば応じた重さになって当然。
クリップを用意しないと。え?クリップ変更による音質の変化をリポートしろ?
変わったら怖いわw
(そーす)
名古屋の市営交通「名古屋市交通局」が設置されて100年とか。市電・市バス・地下鉄。
ただ何の因果か名鉄沿線沿いばかりに住んでいるので、「常用」する交通機関じゃないのと、バスの路線配置があまり名鉄を意識したものじゃないので、名鉄-市バスのリンクが薄く、褒めるでもけなすでも無い。初乗り「210円」はトーキョーの私鉄に乗ってるとべらぼうだが、使うときはドニチエコ切符とか乗り放題あるので、割高と感じるほどでは無いかと。
電車について言うと、名鉄との相互乗り入れを目した3線はともかく、東山・名城名港線は今となると小さすぎたなと。6両編成と言っても15m車じゃ全長90mに過ぎず、車幅も考慮すると現行電車の標準サイズ20mの4両編成に相当。そりゃ混むだよ。
一応、電車はVVVF制御の自動運転(ATO)で揃ってきたし、ホームドアも広がってきた。「ソフィスティケート化」はどうにかできているかなと。
公共交通の使命は金儲けより「誰でも使える移動機関」だと思うので、無駄遣いはいかんけど、赤字であることに余り恐縮しないで欲しい。すぐ使える足があってこそ「真の大都会」なのだから。
REALFORCEが鎮座ましましているここは「土日鉄道社長室執務机」である。工作をしたり、パソコンを置いて短歌だ小説だひねり出す要は「ボケーっとする」ことを主目的としている。が、コロナ在宅で「ガチ執務室」に変貌してしまった。REALFORCEも隣に居るトラックボールも応じたガチ化による「予定外」の産物だ。
ただ工作が主目的なので机上面が高く、視点も手の位置も標準より高くしていた。腱鞘炎の悪化に伴い位置を少し下げた……のがこの写真である。合わせて上段下段で各種入れ替えを行い、
高さのあるスタックスのスタンドを上に持ってくるとか、使用頻度に応じた動線となり、使い勝手の点でスッキリした。
スマホはiPhoneSE2で2020年から使っているが、ほぼほぼポケGOを付けっぱなしにしているので電池ヘロヘロである。プロセサ時代遅れだし2年経ったので変えてもいいのだが、ご存じの通り「機体」が半導体不足のためろくすっぽ入荷しない。
で、電池だけ替えた。市井の「電池交換屋」で2台ヤったら割引きいて1万円なり。作業内容的には児戯に等しいのだが、工具と何より交換用バッテリを個人で手に入れるのが難しく、コスパが悪すぎる。
ワイヤレスでもポケGO運転しながら充電されて行くし、同じくスッキリした。
最近のコメント